医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

「酒の出る3人以上の会食」に2回以上参加で感染の危険性が4.94倍上昇

2021年07月08日 | 感染症
7月7日、国立感染症研究所はデータを発表し、NHKは以下のように報道しました。
まぁ、科学的リテラシーを持っている皆さんは、そうだろうなぁ~と感じていたと思います。

酒出る3人以上の会食に2回以上参加”で感染リスク約5倍か | 新型コロナウイルス | NHKニュース

新型コロナウイルスの感染リスクについて、国立感染症研究所などのグループが発熱外来などを受診した280人余りを分析したところ「酒の出る3人以上の会食」に2回以上参加していた人は、感染の危険性がおよそ5倍高かったという暫定的な解析結果を公表しました。
この分析結果は、国立感染症研究所の鈴木基感染症疫学センター長らのグループが7日の専門家会合で示しました。グループは、発熱外来などを受診して検査を受けた284人について、発症前2週間の行動をアンケート調査し、感染していたかどうかの検査結果とあわせて詳しく分析しました。
その結果「酒の出る3人以上の会食に2回以上参加していた人」は「会食には参加していない」もしくは「酒の出ない会食に1回だけ参加した人」に比べて、感染の危険性が4.94倍高いという結果になったということです。
また、2週間以内に「大人数や長時間におよぶ飲食をする場面」を経験した人についても、感染の危険性は高まる傾向が見られたということです。
調査を行った鈴木センター長は、対象となった人数が少ないなど、暫定的な解析結果だとしたうえで「これまでもリスクが指摘されてきた会食で、感染の危険性が高いことが確認された。特に飲酒を伴う場合のほうがリスクが高いと確認されたことは大きな知見だ」と話しています。

これを私なりに医学論文の「要旨」スタイルで書いてみました。


【背景】酒を提供する飲食店の店主などは、新型コロナウイルス感染予防で店の夜の短縮営業や酒の提供を制限される事に対して「根拠もないのに、どうして酒を提供する飲食店ばかりが集中的に標的になるのか」と主張し、ワイドショーのコメンテーター達もその論調に賛同してきたが、これまで飲食店での飲酒と新型コロナウイルス感染の関連は明らかでなかった。

【方法】国立感染症研究所などのグループは、発熱外来などを受診して検査を受けた284人について、発症前2週間の行動をアンケート調査し、感染していたかどうかの検査結果とあわせて詳しく分析した。

【結果】カイ2乗検定の結果、「酒の出る3人以上の会食に2回以上参加していた人」は「会食には参加していない」もしくは「酒の出ない会食に1回だけ参加した人」に比べて、感染の危険性が4.94倍高かった(p<0.05)。また、2週間以内に「大人数や長時間におよぶ飲食をする場面」を経験した人についても、感染の危険性は高まる傾向が見られた(p=0.10)。

【結語】「酒の出る3人以上の会食」は新型コロナウイルス感染の危険因子であることが証明された。調査人数が少ないことや、調査人数が少ないため多変量解析が不可能で、このご時世にもかかわらず飲酒して3人以上で会食するような者は「その他の感染予防もおろそかである」などという未知の「交絡因子」が否定できないことがこの研究の限界であるが、酒を提供する飲食店の夜の短縮営業や酒の提供の制限は新型コロナウイルス感染予防に効果的である。これまでもリスクが指摘されてきた会食で、感染の危険性が高いことが確認された。特に飲酒を伴う場合のほうがリスクは高いと確認された。さらなる究明のために今後、調査人数を増やした多変量解析が求められる。


だそうですよ、三浦瑠麗さん
三浦瑠麗が緊急事態宣言に反対する理由

レストランオーナーに忖度して緊急事態宣言に反対している三浦瑠麗
バイキングの坂上忍に忖度して本心を言えない出演者たち
安部総理に忖度していた官僚を批判できる立場ではないですよ

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