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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

団地妻 隣のあえぎ

2022-10-09 23:19:11 | ピンク映画
BSの日本映画専門チャンネルのピンク映画特集プログラム今月はその四ヶ月目
ってことで月2本OAですから都合7作目は
「団地妻 隣のあえぎ」と言う今岡信治脚本、サトウトシキ監督作品
実によくできた作品と言える
団地の5階の空き部屋に入り込んでのんびりしていた3階の黒田夫妻の妻幸子は、隣部屋から壁を通して聞こえるあえぎ声を聞いてしまい、ちょっと悶えてしまったところにいきなり
その隣部屋の石井夫妻の夫勝男がその空き部屋に入ってきて“あのあえぎ声は自分の妻が男を引っ張り込んでセックスしているのだ”という。一方当の黒田夫妻の夫五郎は腰痛で、しばらくセックスレスだった
 
ってとこから始まる、このまま歳を取っていくことに漠然とした不安と不満を感じている黒田幸子、自由奔放過ぎる妻に振り回される気弱な石井勝男、妻の行動が理解できず混乱と苛立ちの中でもがく黒田五郎
この三人の存在が素晴らしい。
特に、勝男と出会って未だSEXも何もしてないのに生き生きしてくる幸子は、
先に書いたようにこのまま歳を朽ち果てさしていくかに見えた女性と
昔ダンスしていた時の若々しい女が新たに生き返ってきたようで実に魅力的だ。
個人的に中川真緒さんって言う女優さんの存在感がこの映画を支えているんですね
 
そして、彼女に振り回される哀れな夫五郎と石井勝男の二人の男も心に染みる。
中川真緒さんと言うピンク女優さんは私にはお初な女優さんですが
にわかピンク映画ファンとしていかにして彼女の他作品に触れたら良いのだろうか
 
終盤までは狭い団地とかラブホの部屋と言うような狭い空間での人間模様を描きつつ
いきなり鎌倉の海にって言う言う広い空間への展開を映画は見せて
解放された心を描くところは如何にもサトウトシキらしいテイストですが
基本プロットは脚本の今岡映画そのもの
この映画は、今岡・サトウと言った二人の才能が合体開花した映画に他ならなくて
見終わって実に爽やか
これってピンク映画だったのかなって思わせる作品
前にも書いたと思うが流石日本映画専門チャンネル、したたかなピンク映画をセレクトしてくるんですね
 
前半で伏線として張ったダンス衣装の中川真緒の姿を五郎が70年代のダンス衣装でそれを見事に回収してくれてのオチ
色々あったものの結局は収まるべきところに収まるハッピーエンディングにみごとに着地させて見せるとこが絶妙
いや、良い映画を見せてもらったなぁって言う作品
 
切り口の違う記事はコチラ
 
2001年製作、日本ピンク映画、国映作品、新東宝配給
今岡信治脚本、サトウトシキ監督作品
出演:中川真緒、佐々木ユメカ、斎藤つかさ、田尻裕司、伊藤猛、吉田修、川瀬陽太
コメント
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夕方のおともだち

2022-10-09 16:52:17 | 邦画
これって漫画が原作だったんですね、見終わって調べてわかりました。
っていうか今ではキラキラ映画も撮ればっていうかなんでも屋の監督さんって云う風情なベテラン監督って言う云う感じなんですが
私にとっての廣木監督って言うエロチック作品の監督っていうイメージが強くて
何せこの作品もR -18のレイティングをもらってる作品だっていうことで
廣木監督原点回帰かって云う期待感です見たんですが
 
なんだろうなぁ主人公はM男さんではあるんですが
男の純情を真正面から描いた作品でして
期待したほどっていうか濡れ場はしっかりとあるんですが
まったく持ってエロチック作品とは言えない作品
先に男の純情って書いたけど、これを男の永遠のロマンって置き換えても良いような作品
 
主人公を演じる村上淳さんも、ヒロイン演じてる菜葉菜さんもみんないい人で
これほど体当たりで真摯に作品に向き合われている作品だとは思わなかった
R -18はシノップスの関係で全裸で村上淳さんと菜葉菜さんとの絡みでのシノップスの関係からクンニシーンとが必要不可欠で
そこいらに18禁に当たる表現が必要かつ不可欠と云うことで仕方無いレイティングになってしまっただけで
もう全くエロくもなんともない作品
 
物語の設定上主人公である水道局で働く真面目なヨシオは仕事が終わったらSMフーゾク通いのドM変態男
家には寝たきりの母親がおり、これの看病までしていた
オープニングでは女王様に鞭打たれた挙句になんと玉袋に金槌で釘打ちされて失神するくらいのM男
いやこのシーンは見てるこっちが痛さを感じてしまいましたがな
実は4年前同僚に誘われて、その時ユキコ女王様がM男の始まりで
がっつりユキコ女王様に惚れてしまうが
いつの間にかこの店からいなくなり今はミホ女王様に玉袋まで・・・

ある日、店終わりに待ち伏せしてミホ女王様とのプレイに彼は気が入らず、ユキコ女王様の事が普段の生活の中でも忘れられないと店外でミホ女王様に相談するヨシオ。
そこからなんと二人は友達感覚な相談から戯れにSEXしてみようとなっていくんですが
頑張れば頑張るほどヨシオクン勃起不全になってしまうものの
優しく接してくれるミホ
この二人の関係がじつに良い

結果としてなんとか肉体的に結ばれる二人なんですが
ある時本当にデート中にヨシオは忘れられないユキコ女王様を数年ぶり町で見掛けて
追いかける
そう、この田舎町では市長選の真っ最中でその一候補のウグイス嬢をしていたから、走る選挙カーを追いかけるものの相手は止まってくれない、
しかしなんとか募る思いを告げて彼の願望を聞いてくれ、再びユキコ女王様になってくれるのでしたが・・・
 
ヨシオクンついには海に捨てられてしまうのでありましたが
ユキコ女王様には真冬の公園のベンチに緊縛の裸のまま放置されて、朝目覚めた時寒さで死にかけた時に温かいおしっこをかけてくれた事を語るヨシオクンの台詞は完全に愛の告白でしかなかったかなぁ
 
そんな彼ですから同僚のOLに愛を告白された時、なんでもするからって言うから
彼女の前でマッパになってベルトでムチ打ちを依頼し散々打たれて今度はなんとおしっこをかけてくれって言われたらやっぱふつうのお姉ちゃんだったら逃げるの当たり前だよね
ってユキコ女王様が忘れられなかったからだよな

ヨシオとミホとの友達感覚での自然体での付き合い方が良いとお互いは気づいてるからM男はお店オンリーだしミホも勃起してないヨシオを責めずに優しく包んでくれていたんだけどねぇ
とりあえず見てて一体何が云いたかった作品だったのか頭の悪い私にはわかんなかったけども
村上淳さんと菜葉菜さんとの程良い距離感での人間関係は見てて心地良さを感じたのは事実
 
切り口の違う記事はコチラ 

2020年製作、日本映画、「夕方のおともだち」製作委員会作品
廣木隆一監督作品
出演:村上淳、菜葉菜、好井まさお、鮎川桃果、大西信満、宮崎吐夢、田口トモロヲ、azumi、烏丸せつこ
 
コメント
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