日活ロマンポルノ爛熟期の名作っても言われていますが
最初にいっちゃうとわたしには合わない作品だったっても言っちゃっていいのかなぁ
確かにガキンチョの頃から映画が三度のメシより好きでしたから
そりゃ高校生から大学くらいまでは映画でメシが食えればって
大学では映研にも所属して映画も16mmで作ったりもしてた時代もありますが
現実食えない人が多いって言ういうのを知って職種変更組の私が見てはいけない作品だったかなぁ

新宿ゴールデン街。そこを舞台に、映画づくりに関わっているにも関わらず、なかなか芽が出ない者たち、また関わろうとしている若者たちの群像劇を、売れない脚本家と女優を目指しつつアルバイトが本職になりつつある女のカップルを中心にして描かれる映画
ある意味荒井晴彦自身の体験を映画にしたって言ってもいいのかなぁ

とにもかくにも新宿ゴールデン街の五畳から六畳くらいの広さの酒場と主人公の同棲アパートを中心に猥雑群像劇の姦しさについていけてなかったなぁ
何せヒロインの山口美也子さん自身泣いて叫んで喘いでの演技だけですもんねぇ
見てるこっちがじつに息苦しくなるもんだから
ラスト近くでは海へ出た途端、この開放感で映画は終えるのかって思ったら
またこぜまいヒロインのアパートで映画は終わるんですよね

確かにこの閉塞感は彼ら芽が出ない映画人たち共通の思いなんだろうが
それにしても我々にまでその息苦しさを押し付けてくるとはねェ
この後息苦しさから解放されるって時は売れたってもことだとは思うのですが
早々にこう言った世界観に身を置かなかった私に対しての嫌味なメッセージともとれなくはないけども・・・
どの世界でも日向が有れば日陰は必ずあるもので
どの世界でも日向が有れば日陰は必ずあるもので
その日陰の中でもがきあがく人たちが必ずいるわけでして
そこに焦点をあえてあてるっていうとこにこの映画の存在感があるということか・・・
それにしても凄まじい閉塞感の映画だったなぁ

余談ですが映画の中でまだまだお若い内田裕也さんが、酒場で訳のわからん理論をぶってくれてます
切り口の違う記事はコチラ
1977年製作、日本映画、日活ロマンポルノ作品
荒井晴彦脚本、曽根中生監督作品
出演:山口美也子、絵沢萠子、中田彩子、日夏たより、青木真知子、あきじゅん、結城マミ、清水浩一、神田橋満、堀礼文、五條博、大矢甫、影山英俊、渡辺護
