部屋を片付けていたら、埃だらけになったぬいぐるみが出てきた。もう直ぐ母親になろうとする娘がタロちゃんと名前を付けて可愛がっていたものだ。小さなクマさんで私の作ったスカートをはいている。娘の小さい頃を思い出して懐かしい。早速携帯で写真を撮って娘に送ったら。「これは棄てないで。」とメールが返ってきた。4、5歳だった娘が抱いてバスでお出かけした時どこかに落としてきたようでなくなっていた。一日中娘はご機嫌斜めであったが、帰りがけのバスを降りたら、バス停の直ぐそばの溝にタロちゃんが落ちていたのだ。誰にも拾われないで一日中、持ち主を待っていてくれたようだった。もちろん娘は大喜び。そんな思い出のあるタロちゃんだから棄てるわけには行かないのだ。娘もこれから子供と一緒に沢山の思い出を作っていくのだろう。