荒れたお天気が鎮まった月曜日に六本木と渋谷の美術館を訪ねた。しばらくぶりに暑さが戻ってきて、外は暑いので六本木の駅から地下道を通ってゆくと、東京ミッドタウンのの地下に出た。何やら大きな石の置物があったり、ふらりと寄り道もしたかったが、次に回してまずは国立新美術館に。
ブリューゲルの花はたくさんの季節の違う花がどの花も見えるように描かれている。楽器についたほこりまで描かれているのはバスケニスの「トロンプルイユ」という手法だそうだ。デ・ヘームの果物はみずみずしく手にとって口にいれたくなるほど。ベラスケスの「バラ色の衣装のマルガリータ」は近付いてみるとかなり大胆な筆使いなのに少し離れてみればドレスもガラスの花瓶の輝きもとてもきれいだった。
渋谷のbunkamura美術館ではミレイ展をみた。
ジョン・エヴァレット・ミレイは19世紀イギリスにおいて歴史画、風俗画、人物画、風景画のジャンルで最も重要な画家であった。
娘をモデルに描いた緊張して聞いている「初めての説教」、そして退屈して居眠りを始めた「二度目の説教」はかわゆく楽しい。細かく周りの緑の草花が描かれた「オフィーリア」は川に落ちてスカートにしみこむ水の重さで沈んでゆくオフィーリアが物哀しくそして綺麗に描かれていた。ロンドン留学中の夏目漱石もこの画を見て感銘を受けたという。