楽しく学ぶ翔雲書道教室

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命を吹き込め!

2012-07-28 12:30:17 | 書道
いい書とは何だろう?!

綺麗に書くことだろうか?。
綺麗とは何か?。
形が整っていることなのか?。
私はそうは思わない。

活き活きした書作品が、人の心を動かす。
活き活きした書とは、書いている人が感動して書いていること、
線に勢いやリズム、絶妙な変化があることだと思う。
迷い無く楽しんで書いてこそ、
線に命が吹き込まれる。

線に命を吹き込め!




執念の芸術家

2012-07-28 00:40:46 | 日記
Y先生は、外科のお医者さんだった。
胃ガンで亡くなって、もう9年になる。

Y先生は、若いとき親に嘘をついて芸大に入り、
親に見つかって直ぐ引き戻されて、医者になったと言う。
絵画が好きだったようだが、
私が知り合った時は、陶芸家でもあった。
そして書道を始めたのである。
よく酒を酌み交わしながら、芸術論を語り合った。
書道では、私が師だったが、Y先生は私の人生の師であった。

亡くなるまで10年ほど書道を勉強したが、
普通の人とは勉強の仕方が違い、
一気に毎日書道展の会友になるなど優秀な書家だった。

体調がすぐれなかったにもかかわらず、
毎日書道展の作品を気力で書き上げ、
亡くなる3日前、作品を私に託した。
会友初出品の作品が、遺作となってしまった…。

やっとの思いで体を支えながらも、書いたと後から奥さんに聞き、
書に対する執念と言うものを感じ、涙が出た。

Y先生が遺した造像記を記した陶器がある。
私が惚れ込んでいる焼き物だ…。
この作品にY先生の書に対する思いが、
刻み込まれているような気がしてならない。


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