素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

父の生まれ故郷 浜島

2009年08月14日 | 日記
朝から浜島へ墓参りに行ってきた。浜島は志摩半島のふところにあるあご湾が太平洋と接するところにある、三方が海に囲まれた観光と漁師の小さな町である。
太平洋に面した側には外海の荒波から町(海抜3m以下)を守るために高さ5mほどの防波壁が造られている。それの外側に沿って、町を周回する海岸道路がある。
小学生の頃、祖父母も健在で、盆の時期には、準備と諸行事のため、1週間ほど滞在。狭い部屋で従姉妹達と雑魚寝しながら退屈な日々を過ごした。
生死と背中合わせにいる漁師町の浜島では一年の中で、盆が最も大切なイベントである。墓参りの日には陽の出る前に起こされ、ぼたもちを食べ、みんなそろって出かけた。
夜には、盆踊りが、明け方まで続き楽しめたが、日中は退屈だった。よく海岸道路の側壁に座り対岸の御座から続く太平洋を眺めていた。
久しぶりに行ってみたが、昔と同じように波が寄せては返していた。時が止まったように静かだった。

満ち潮に 帰り道を うばわれて 頭だけ出す 岩だけたより

 夜通しで 霊と楽しむ 魚市場 やぐらのまわりに 踊り手の輪

 ぞろぞろと 眠さこらえて 墓参り 暑さを避ける 先人の智恵



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