素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

夏の終わりの夏祭り

2010年08月22日 | 日記
 午後から、京都府木津川市の山間部、奈良県との境付近にある古寺・浄瑠璃寺と岩船寺を訪れた。浄瑠璃寺は東の薬師如来像(秘仏)をまつる三重塔(修復中)、中央宝池、西の九体阿弥陀堂から成り立っている。

 薬師如来は東方浄土の教主で、現実の苦悩を救い、目標の西方浄土へと送り出す遣送仏である。 阿弥陀如来は西方未来の理想郷である楽土へ迎えてくれる来迎仏であれう。

 したがって、この寺では、まず東の薬師如来に苦悩の救済を願い、その前で振り返って池越しに彼岸の阿弥陀如来に来迎を願うのが本来の礼拝とされている。

 浄瑠璃寺の阿弥陀堂には9体の阿弥陀仏が祀られている。生前の行いで、往生に際して9つの段階があるという“九品(くぼん)思想”を背景に、時の権力者・藤原道長が造った「九体阿弥陀」が貴族の間で大流行し、京都を中心に多く造られた。9体が現存するのはここだけである。一体一体の如来が堂前に板扉を持ち、それらが全て開かれると池越しにゴージャスな世界を拝めることができるが、残念ながら今は扉は開かれていない。本堂の中での拝観となる。

 岩船寺も729年に創立され、最盛期には広大な境内に39の坊舎を持つ古刹である。現在は簡素なたたずまいであるが、三重塔とその四方の垂木を支える天邪鬼、本堂内の阿弥陀仏、四天王像などに歴史を感じる。

デジブック 『浄瑠璃寺・岩船寺へ』


 夕方からは、地域の盆踊りがある。ジャズバンドや和太鼓の演奏もあり盛り上がった。町内に響く盆踊りの歌を聞いていると夏も終わりやなと感じる。

    
コメント
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