素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

何でも「異次元」をつければいいというものではないやろ

2023年01月08日 | 日記
「異次元の金融緩和」という言葉を聞いたのは2013年のこと。当時の黒田総裁は日銀金融政策決定会合後の記者会見で、物価安定目標「2%」、達成期間「2年」、マネタリーベース「(2年間で)2倍」といった「2並び」のフリップを用意して、金融緩和政策の詳細を説明。対外的に「量的にみても質的にみてもこれまでとは全く次元の違う金融緩和を行うものだ」と発言した。これが異次元緩和といわれた所以。

 あれから10年、物価上昇2%はなかなか実現できず、ロシアのウクライナ侵攻による世界経済の不安定化によってやうやう2%を突破したが、賃金の上昇を伴わない最悪のシナリオとなり、うやむやのうちに実質「異次元」の旗を降ろしている。中国の異次元のコロナ対策「ゼロコロナ」とよく似ている。「異次元」の幻想が」消えたと思っていたら今度は「異次元の少子化対策」が登場した。

 「おいおい」である。経済以上に「少子化問題」は単純ではない。子育て支援にお金を出すだけで解決するほど甘くはないだろう。負けじと小池都知事が久々に「少子化対策」と銘打った給付金を唐突に発表した。

「異次元」というなら「家庭」を』基本に据える子育ての発想を転換するとか、一夫一婦制の結婚制度を見直すとか、社会の仕組み、考え方を根本的変える対策を打ち出すならわかる。

 「異次元」を軽々しく使って欲しくない。
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