素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

 「菜根譚」洪自誠

2023年01月26日 | 日記
 村田兆治さんや門田博光さんなどほぼ同時代を生きた人たちの訃報に接することが多くなった。その度に「そういう年齢になってきているのだ」と言いきかせている。今日の「余録」は門田さんへの追悼であった。その中で、門田さんがプロに入って10年目にアキレス腱断裂という選手生命の危機に立たされた時「菜根譚」をむさぼるように読んだことが紹介されていた。

 ままならぬ人生の中で、折れそうになる心を支えてくれるものを人は求める。門田さんにとってそれが「菜根譚」だったのだろう。「マイナスをプラスに転化する知恵」がベースにあるこの本が支えになったことはうなづける。D・カーネギーの「人を動かす」に通じるものがある。

 もう一度読み返してみるかと思った。同じ言葉が、受け取る側の状況の違いで異なる意味を持ってくる。これが時空を超えて読み継がれる名著の魅力かもしれない。「徒然草」や「方丈記」も然り。

 世界最高峰の処世訓から学べる『本当の幸せ』とは? 菜根譚|洪自誠
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誕生日の朝、思いの外、雪は降らなかった

2023年01月25日 | 日記
 大雪騒動のおかげで、自分の記憶と共に過去の大雪の記録などを検索する時間がもてた。小学生時分に母から私が生まれた時は珍しく雪が降り、積もった雪で父が雪だるまを作って私の誕生を喜んでいた。という話を聞いたことがある。その様子が物心ついた頃から見ている父のイメージとかけ離れたものだったので「フ~ン」と新鮮な驚きだった。

 たまたま誕生日を前にしての雪騒動でその話を思い出した。「都道府県別の最大積雪量の記録」というサイトで東海地方をを見ると
 三重県 津 26 cm(昭和26年)1951.02.となっていた。私は鳥羽の産院でで生まれたのでその頃大寒波が来ていたことはまちがいない。

 昨夜から朝にかけてどれくらい降るのか?と心配していたが朝、窓を開けると思っていたよりも雪の量は少なかった。
   それでもJR東西線は運休していた。京都、大津あたりで列車が止まるとあおりを受けて京阪神のかなり広域まで影響が出てしまう。息子はJRの足腰の弱さにブツブツ文句を言いながら車で出勤した。職場の情報では八尾市や大阪市のほうは雪は全くないとのこと。

 妻も10時過ぎから、JAが主催する健康寄席の落語を聴きに枚方市まで車で出かけた。私は11時から歯の治療に、車がないので自転車を使ったがところどころ凍結しているので滑らないように気をつけた。

 夕方、娘と孫がケーキを持って来てくれた。インフルエンザの方はすっかり治り、明日から登園するみたいだが、園の方はインフルエンザが蔓延していて半数近くが休んでいるとの連絡が入っていた。

 帰宅した息子に、道路状況を尋ねると「拍子抜けするほど雪もなく、道路も空いていた」とのこと。渋滞を覚悟して2時間余り早く出たが、いつもより早い1時間足らずで着いたらしい。トラックの量が少なかったのが幸いしたと言っていた。京都駅の近くに会社のある長女は、JRの大混乱で、会社からホテル泊りを指示されたと次女に連絡してきた。

 とにもかくにも記憶に残る72回目の誕生日となった。
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雪の記憶をたどる脳トレとなりました

2023年01月24日 | 日記
 天気予報もニュースも大寒波襲来、雪に関する注意喚起が中心になっている。必然的に雪にまつわる話題となる。こういう時真っ先に出るのが父の葬儀の2017年2月9日のこと。当日駆けつけようとした次女が生駒山を越えた所で雪が激しくなりこれ以上進むのは無理だと判断し引き返した。めったに雪の降らない志摩でも葬儀が始まった頃から小雪がちらついてきた。葬儀の後すぐに浜島の墓に納骨をしたのだが、その時の寒さは半端ではなかった。すべてが終わった後、私だけ残り妻と長女、息子たちは大阪へ戻ったが、西名阪道が交通止めになり新名神から地道を迂回したがとても苦労したと繰り返し聞かされた。

 私は高校卒業までの18年間、志摩で暮らしたが、雪に関する記憶は1回しかない。中学生の時で、気象庁が「昭和38年1月豪雪」と命名、通称「さんぱち豪雪」と呼ばれたもの。この時は志摩にもしっかり雪が降り、雪ダルマや雪合戦に興じた。中学校は丘の上にあったので教室の木製の椅子を持ち出してソリ代りにして斜面を滑っていて授業時間にも戻らずに遊び惚けていてこっぴどく説教された。当時は正座の罰が当たり前だったが廊下での正座の冷たさは骨身にしみた。

 今の家に暮らし始めてからの雪の記憶を妻と息子と一緒に辿ったが3人の記憶がまちまちであった。言えることは多くないということ。私の記憶では、退職してからはないし、最後の勤務校でも雪の中の通勤で困った記憶がない。ということはほぼ20年、雪による困難な状況はなかった。明確に覚えているのは二中の時に2度ほど大雪に見舞われた。坂の多い所に学校があり、スリップ寸前の状態で家に帰ったあの怖さは忘れられない。招提中では1回。「何が何でも出勤すべし」と言われていたが、車での移動は懲りていたので,JR星田駅から藤阪駅まで列車を使い、雪の山田池公園を歩いて横切り1時間ほどかけて出勤したことも今は良き思い出だ。

 雪の多い地域の人が聞けば噴飯ものだろうが、雪と縁の薄い地域で生きてきた者にとっては印象深いものである。
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インフルエンザも流行ってきたみたい

2023年01月23日 | 日記
 娘から早朝、電話が入った昨夜まで元気だった孫が発熱したということ。3日ほど前に保育園の同じクラスの子がコロナに感染したこともありこれから病院へ行って検査を受けに行くが、昨日妻と一緒に買い物に行っているので体調の変化に気をつけておいてほしいと告げられた。

 検査の結果は昼過ぎになってようやく知らされた。発熱外来は混雑しているみたいで、インフルエンザとコロナの2つの検査をしたので大変だったと愚痴られた。インフルエンザは陽性で、コロナは陰性だったので少しだけ安堵。後は薬を飲んで養生するだけである。

 先日、校区の小学校で学年閉鎖をしていると聞いたが、感染は拡大しているみたいである。近くの内科医の前を通った時、待合室に入ることができないと車の中で待っている人が多くいた。インフルとコロナの2つがあるのでやっかいだとその中の知人が話してくれた。場合が場合だけに短時間のやりとりしかできなかったが、思っていたよりも蔓延してきているみたいだ。用心、用心である。
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アンコンシャスバイアス

2023年01月22日 | 日記
 毎日新聞「日曜クラブ」のコラム「新・心のサプリ」で海原純子さんがアンコンシャスバイアスについて書かれていた。箱根駅伝の中継を見ていて、監督が車からっ走者にかけた言葉に違和感を覚えたという。

 「今年の箱根駅伝もいいレースだったが、優勝したチームの監督が6区を走る学生に「男だろ」と声を掛けていたのには衝撃を受けた。翌日その話が新聞やテレビで肯定的に紹介されていたのにもかなり驚いた。私はとても嫌な気がしたので嫌な気になる人はいないのかなあ、と思っていたが私が見る範囲で「男だろ」発言に違和感があるという意見はなかった。何度かこれに反論する意見がネットで投稿されて炎上して削除されたりしていたが、今年は、この発言は、「すでに風物詩」として受け入れられているということが分かり、これにも衝撃を受けた。」

 勝負や大事な場面で思わず出る自然な発言で差別の意味はない。と弁護する人もいるが、むしろ無意識に思わず出る言葉こそが問題だと海原さんは指摘する。海原さんは心療内科医として、育ってきた社会的環境の中で培われた思い込み、アンコンシャスバイアスに縛られ苦しんでいる人と多く対面してきたので「男だろ」発言は看過できないという。

 私自身で言えば、中学校に入学してから急速に身長が伸びたが、体育の授業でうまくできないことがあると体育の先生から「大きいくせに」という叱責をよく受けたし、逆にバスケットやバレーボールで得点をとっても「背が高いからいいな」と言われたりした。背の高い低いは自分でどうすることも出来ないので、それらの声に理不尽さを感じていた。結婚して共働きをしながらの子育てでは必然的に役割分担ができ、保育園の送迎は私がするほうがうまく生活がまわるとなった。しかし、当時の保育園の職員の意識は母親が関わるのが当然と言う感じであった。「お母さんが休みを取られることはないのですか?」と露骨に尋ねられたこともあった。たまに、私の都合で妻が行くと「今日はお母さんで良かったね」と言われたりして面食らったこともあった。父母の会で母親中心の考え方を是正するように働きかけたこともあって改善していった。

 社会生活を送る中で、何かを見たり、聞いたり、感じたりしたときに、実際とは別に、「無意識に“こうだ”と思い込むこと」が私にもある。無意識がゆえに、完全になくすことはできないものの、「アンコンシャスバイアスに気づこう!」と意識することが大切だと思っている。海原さんのコラムであらためて強く思った。
 
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