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柳の下にドジョウはおらず『アジアンタムブルー』by大崎善生

2016年08月22日 | 小説レビュー
~葉子を癌で失ってからというもの、僕はいつもデパートの屋上で空を見上げていた―。万引きを犯し、衆人の前で手酷く痛めつけられた中学の時の心の傷、高校の先輩女性との官能的な体験、不倫による心中で夫を亡くした女性との不思議な縁、ファンの心を癒すSMの女王…。主人公・山崎が巡りあった心優しき人々と、南仏ニースでの葉子との最後の日々。青春文学の名作『パイロットフィッシュ』につづく、慟哭の恋愛小説。「BOOK」データベースより


『パイロットフィッシュ』を読んで、心の澱が浄化された僕は、その後、発刊された『アジアンタムブルー』を迷わず手に取りました。

しかし、「柳の下に二匹目のドジョウは・・・」というやつで、かなり期待はずれに終わりました(T_T)

ハッとするシーンも、グッとくる描写もほとんどなく、後半にやや盛り上がりますが、ツラツラと物語が進行していきます。

様々な登場人物のキャラクター設定や、ストーリー展開も不発気味で、筆者の持って行きたい方向性は感じられるのですが、イマイチ説得力に欠けます。

ということで・・・

★★★3つです。