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そこまでする?『カササギの計略』by才羽楽

2017年12月11日 | 小説レビュー
〜僕が講義とバイトを終えてアパートに帰ると、部屋の前に見知らぬ女がしゃがみこんでいた。
彼女は華子と名乗り、かつて交わした約束のために会いに来たという。
なし崩しに同棲生活を送ることになった僕は、次第に華子へ惹かれていくが、彼女は難病に侵されていて、あとわずかな命しかなかった…。
ともに過ごす時間を大切にする二人。しかし、彼女にはまだ隠された秘密があった―。「BOOK」データベースより


いわゆる「当たり外れの差が激しい」と言われる?『このミステリーがすごい大賞』作品です。

んで、この作品はというと、非常に微妙ですが、ハズレですかねぇ(^_^;)

惜しいんですよ!非常に惜しい!物語の設定や展開に、かなりのムチャがありますが、前半は何とか読み続けられます。

脇役などのキャラも、ある程度立ってますし、サイドストーリーもまずまずです。

しかし、ところどころ「ちょっとダルいなぁ〜」とダれる部分や、華子と俊介の会話などに「はぁ〜┐('~`;)┌」となったり、中盤は読むのに力が必要です。

そして、ようやくたどり着いたクライマックスでは、少し緊張感や盛り上がりもありますが、どんでん返し後の「ネタバレ」を俊介が語るところで一気に冷めてしまいました。

最後の最後で「おっ!」と思わせてくれたのが救いですが、全体として、少しダラダラと必要のない描写が入ることによって間延びした感は否めません。

まぁ「なんぼなんでも、そこまでするかぁ?」と言いたくなるような設定なんで、物語にはダイブ出来ませんでした。

初稿から、かなり編集が手を加えて、ブラッシュアップされたと解説にありますが、どうせ手を加えるなら、思い切ってカットしても良い場面が多々あったと思います。

一応、★★★3つ付けますが、かなり甘めの3です。