~嘉永六(1853)年、ペリーの率いる黒船が浦賀沖に姿を現して以来、攘夷か開国か、勤王か佐幕か、をめぐって、国内には、激しい政治闘争の嵐が吹き荒れる。
この時期骨肉の抗争をへて、倒幕への主動力となった長州藩には、その思想的原点に立つ吉田松陰と後継者たる高杉晋作があった。
変革期の青春の群像を描く歴史小説全四冊。(「BOOK」データベースより)
4巻セットなので、読破するのに10日あまりを要しました。
相変わらず司馬遼太郎氏の文章は読みやすく、無駄な描写が一切なく、それでいて、物語の要点をしっかりと抑えながら見事に描ききっています。
歴史教科書のような書き方で、幕末にペリーが来航して以来、日本全国に沸きあがった攘夷思想の成り行き、各藩の苦悩、若き志士たちの熱き憂国の思い等々、とてもわかりやすく書かれています。
小学校や中学校の歴史の授業で日本史を学ぶのですが、ちょうど幕末から明治維新のあたりにかかってくると駆け足で進み、日清、日露、そして世界大戦へと一気に終わってしまいます。
そもそも年号を覚えるのが日本史のテストのようになっているので、そういうことも大切かもしれませんが、その時代の人々がどのようにして国家を形成していったのかという、思想・心理・行動などについて、深く掘り下げることの方が重要だと思います。
縄文時代から順を追って歴史を紐解いていくことは大切なことだと思いますが、江戸時代の鎖国を解除して、開国へと向かう中での様々な葛藤や、近代日本の国としての成り立ち、身分制度の崩壊、外国との関係性などを学んでいないと、これからの混沌とした世界情勢を生き抜いていく素地のようなものが醸成されていかないと思います。
そういう意味でも、若い人たちに、「とにかく司馬遼太郎の作品を片っ端から読んでください」と言いたいです。
そうすることによって、同じ日本人の先達が、どのようにして諸外国とわたりあったか、どのようにして組織革命を成功させていったかということなどは、社会に出てから必ず役に立つと思いますし、何か自分の胸のうちに何か熱いものが滾ってくることは間違いありません。
さて、物語の方ですが、高杉晋作は山岡荘八の作品で読みましたので、大体のあらすじはわかっています。
山岡荘八が高杉晋作の心の裡に秘められた思いや、類稀なる交渉術、その度胸などについて詳細に書かれているのに対し、司馬遼太郎の作品では、割とざっくりと書かれています。
そういう意味でも、山岡荘八のものは小説的であるし、司馬遼太郎のものは歴史教科書的であるともいえます。
歴史教科書的ながら、これほどまでに読む人の心を惹きつけてやまない司馬氏の文章力に感嘆します。
★★★☆3.5です。
司馬遼太郎氏の歴史小説で評価が高いものは、「世に棲む日日(吉田松陰&高杉晋作)」、「関ヶ原」、「項羽と劉邦」、「燃えよ剣」、「竜馬がゆく」、「新史 太閤記(豊臣秀吉)」、「国盗り物語(斎藤道三&織田信長)」、「最後の将軍(徳川慶喜)」、「功名が辻(山内一豊)」、「新選組血風録」、「坂の上の雲(秋山好古&秋山真之&正岡子規)」、「殉死(乃木希典)」、「翔ぶが如く(西郷隆盛)」。
などです。
太字の4作品は読みましたが、まだまだ先は長いですね・・・。
次は、同じ時代の、「竜馬がゆく」か、「翔ぶが如く(西郷隆盛)」にいくべきなんですが、「竜馬がゆく」は8巻セット、「翔ぶが如く」は10巻セットなんですよね(^_^;)
「殉死(乃木希典)」は珍しく1巻なので、殉死にいくかもしれませんね(^-^ゞ
この時期骨肉の抗争をへて、倒幕への主動力となった長州藩には、その思想的原点に立つ吉田松陰と後継者たる高杉晋作があった。
変革期の青春の群像を描く歴史小説全四冊。(「BOOK」データベースより)
4巻セットなので、読破するのに10日あまりを要しました。
相変わらず司馬遼太郎氏の文章は読みやすく、無駄な描写が一切なく、それでいて、物語の要点をしっかりと抑えながら見事に描ききっています。
歴史教科書のような書き方で、幕末にペリーが来航して以来、日本全国に沸きあがった攘夷思想の成り行き、各藩の苦悩、若き志士たちの熱き憂国の思い等々、とてもわかりやすく書かれています。
小学校や中学校の歴史の授業で日本史を学ぶのですが、ちょうど幕末から明治維新のあたりにかかってくると駆け足で進み、日清、日露、そして世界大戦へと一気に終わってしまいます。
そもそも年号を覚えるのが日本史のテストのようになっているので、そういうことも大切かもしれませんが、その時代の人々がどのようにして国家を形成していったのかという、思想・心理・行動などについて、深く掘り下げることの方が重要だと思います。
縄文時代から順を追って歴史を紐解いていくことは大切なことだと思いますが、江戸時代の鎖国を解除して、開国へと向かう中での様々な葛藤や、近代日本の国としての成り立ち、身分制度の崩壊、外国との関係性などを学んでいないと、これからの混沌とした世界情勢を生き抜いていく素地のようなものが醸成されていかないと思います。
そういう意味でも、若い人たちに、「とにかく司馬遼太郎の作品を片っ端から読んでください」と言いたいです。
そうすることによって、同じ日本人の先達が、どのようにして諸外国とわたりあったか、どのようにして組織革命を成功させていったかということなどは、社会に出てから必ず役に立つと思いますし、何か自分の胸のうちに何か熱いものが滾ってくることは間違いありません。
さて、物語の方ですが、高杉晋作は山岡荘八の作品で読みましたので、大体のあらすじはわかっています。
山岡荘八が高杉晋作の心の裡に秘められた思いや、類稀なる交渉術、その度胸などについて詳細に書かれているのに対し、司馬遼太郎の作品では、割とざっくりと書かれています。
そういう意味でも、山岡荘八のものは小説的であるし、司馬遼太郎のものは歴史教科書的であるともいえます。
歴史教科書的ながら、これほどまでに読む人の心を惹きつけてやまない司馬氏の文章力に感嘆します。
★★★☆3.5です。
司馬遼太郎氏の歴史小説で評価が高いものは、「世に棲む日日(吉田松陰&高杉晋作)」、「関ヶ原」、「項羽と劉邦」、「燃えよ剣」、「竜馬がゆく」、「新史 太閤記(豊臣秀吉)」、「国盗り物語(斎藤道三&織田信長)」、「最後の将軍(徳川慶喜)」、「功名が辻(山内一豊)」、「新選組血風録」、「坂の上の雲(秋山好古&秋山真之&正岡子規)」、「殉死(乃木希典)」、「翔ぶが如く(西郷隆盛)」。
などです。
太字の4作品は読みましたが、まだまだ先は長いですね・・・。
次は、同じ時代の、「竜馬がゆく」か、「翔ぶが如く(西郷隆盛)」にいくべきなんですが、「竜馬がゆく」は8巻セット、「翔ぶが如く」は10巻セットなんですよね(^_^;)
「殉死(乃木希典)」は珍しく1巻なので、殉死にいくかもしれませんね(^-^ゞ