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しっかりと完結!読み心地がいい!『ダークライン』byジョー・R. ランズデール

2020年03月06日 | 小説レビュー
~『ダークライン』byジョー・R. ランズデール


~テキサスの田舎町に引っ越してきた「私」は、森で焼け落ちた屋敷の跡を発見。
同じ夜、少女が首無し死体で発見された。
人生で最高に輝いていた夏休みと、それを彩ったおぞましくも懐かしい事件。「MARC」データベースより


いろんなジャンルの小説を読んでいますが、外国ミステリーの翻訳版も好きなジャンルのひとつです。

この『ダークライン』は、ジョー・R. ランズデールという、アメリカを代表する作家の一人で、西部劇、ホラー、SF、ミステリ、サスペンスなど幅広いジャンルの作品を世に出されている方です。

もうひとつ『ボトムズ』という作品が有名で、どっちを読んでも良いそうですが、『ボトムズ』の方が、若干シリアスで、暗いイメージだそうですので、『ダークライン』を読んでよかったです。

僕は、『ダークライン』を読みながら、小さい頃にテレビで見たアニメ、世界名作劇場『トムソーヤーの冒険』を思い出しながら読みました。



『トムソーヤーの冒険』は、アメリカの片田舎の少年たちの冒険の話やったんですが、ほのぼのとしたストーリーの中に、「インジャン・ジョー」という恐ろしい男が登場してきます。



このインジャン・ジョーが出てくる度に、ドキドキしながら見ていたことを覚えています

さて、『ダークライン』のストーリーも、何となく『トムソーヤーの冒険』に似ているような雰囲気で、テキサス州あたりの田舎で繰り広げらる家族を中心とした物語です。

「ホラーサスペンスミステリー」と称される本作ですが、怖さはそれほどでもなく、どこか明るい光が差していて、読みやすかったです。

旧きよきアメリカに色濃く影を落としていた人種差別の問題が描かれているのですが、深刻さはなく、主人公の父親や母親が本当に良い人で、気持ちよかったですね。

そして何より、愛犬の『ナブ』の存在が物語に温もりと笑顔と輝きを与え続けてくれており、「あぁ~やっぱり動物が出てくる話はいいよねぇ~」と、目じりが下がる思いで読んでいました。

物語がある程度しっかりと収束していき、納得できる仕上がりでした。

★★★3つです。
コメント
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