ほぼ満開の花を見ていると、
道元禅師『正法眼蔵』のいろいろな言葉、
例えば、「現成公案」巻の「華は愛惜にちり、艸は棄嫌におふるのみなり」、
「仏経」巻の「いはゆる経巻は、尽十方界これなり、経巻にあらざる時節なし……あるひは百艸の文字をもちゐ、あるひは万木の文字をもちゐる。このゆゑに尽十方界に、森森として羅列せる長短、方円、青、黄、赤、白、しかしながら経巻の文字なり、経巻の表面なり」、
といった言葉が浮かんできます。
桜の花が咲き、散ることも、心のあり方しだいで、お経の文字として読めてくるということでしょう。
そういう見方をしたり、単純に綺麗だなと感動したり、この季節を満喫させていただこうと思います。