久しぶりに会った妹と夏休みに出かけた
横田基地の前の通りを散歩しながら
私はセミや虫の鳴き声を探していた
初めて通る道、街を歩きながら
妹の人生のひとつひとつと関わってきたことが思い出され
そして終わっていく姿を見ていた
何とも言えない穏やかな完了のフィーリングに包まれていた
長い旅が終わり、新しい道、新しい人生へ入っていくその時が来ていたのだった
この基地のストリートを歩いていたら
どうしても惹かれる店を発見し
中に入っていった
最初に出迎えてくれたのは、この店の屋根に座っている宇宙人だった
中に入ると奥へ引き込まれるように入っていった
⇩ ⇩ ⇩
インディアンの写真が沢山あって、洞窟のような場所があり、
そこから動けなくなってしまった
これらの写真
そしてこの場所にたった時
私の魂がスパークしたのだった
涙が止まらなくなってしまった
私の魂の家族がここにいたのだった
懐かしくて懐かしくて
ようやくホームに帰ったような
安心感だった
ここに呼ばれたんだ
強くそう思っていた
今後創るコミュニティについて
インディアンの聖地の話をしていた最中に
この店は私の前に現れた
突然現れた店の中に聖地はあった
人が聖地に呼ばれる時・・・・
それは生まれる時、死ぬ時、そして生まれ変わりの儀式の時である
世界は変わっていく
この世界を去る時、ぐるりと地球を回り
すべての生命を見ながら
大きく息を吸い、去っていく
どの瞬間も、人生体験をした
辛いことも悲しいことも
そして喜びも
風の流れのように過ぎ去っていく
私はこの瞬間に降りて
前世、去った時と同じように
目を潤わせながら
今まで起きたすべての出来事に
感謝のフィーリングでいっぱいだった
師の言葉が流れていた
「あなたの今回の人生での役割を精一杯演じ切りさない」
色々な役者を演じてくれた
すべて存在に手を合わせていた
屋上のユズの樹にいた芋虫2頭が
突然いなくなって、雨に流されてしまったのかと思ったら
下の庭に降りてきて美しい蝶になっていた
緑色とオレンジの蝶は
まるで私にお礼を言うかのように
美しく飛びなかなか庭から離れようとしなかった
私の唯一無二の親友が、蝶は自分の生まれた庭から離れないのだと
教えてくれた
私の故郷はこのインディアンの聖地であり
私の肉体は何千年も遠く離れても
何度も転生を繰り返そうとも
魂の刻印として刻まれている
私は蝶にはなれないけれど
私はずっとこの聖地の風だったのだ
そう思いながら
この店を出たのだった
セミの鳴き声が私を帰りたくない気持ちにさせていた
夕陽は見ることができなかった
でも私の心は
まるでオレンジ色に染まる街を見ているかのように
満たされていた