彼はもう大人になった
彼が生まれたのは秋から冬にかけて・・・銀杏が陽に照らされ、葉の黄色が風に揺れて美しさを増していた時だった
愛しくて愛しくてずっと寝顔を見ていたあの頃を今も思い出す
私の中では彼は今もあの時のまま・・・どんなに子供が大人になって年老いてしまっても子供のままなのだ
時々私は食事に出かけた時に見る風景がある
それは年老いた母親と40代半ばくらいの息子が一緒にご飯を食べている
二人はただ黙って食べるのだが・・・私はそれを見ながら泣いてしまうことがよくある
彼らの親子の歴史と生き様が私の目に映るからだ
息子が小学校に入った時・・・教室に入れずに泣いていたのを思い出す
運動会を見に行くと、彼は輪に入れずに教室を行ったり来たりしていた
私は黙って彼の後をついていった
彼は私の顔を見ると泣き出す
私はその顔を見ながら泣いてしまいそうになるのをこらえ、ただ彼と共に時を過す
給食の時間だけグランドにいて、彼は給食を食べなかった
小学校4年生の時の担任の先生が彼をすごく可愛がってくれて
いつも隣に席をおいてくれた
彼は段々教室に入れるようになり・・・大きくなった
彼が小学校を終える頃・・・私はサンタクロース計画を立てた
彼は無邪気でピュアーで、好奇心旺盛で繊細な魂・・・
私が子供だった頃、クリスマスに来るサンタクロースは本当にいるのか?いないのか?でがっかりした体験を思い出していた
私は夢を見る子で本当に信じていたのだ
窓からサンタクロースがやってきて、私達を見ているのだと・・・
それは中学校に行っても変わらなかった
サンタクロースは私の中の神のようなものだった
私は決意をしていた
彼の純粋な魂をけして消さないようにしよう・・・と
彼にとって最後のクリスマスプレゼントの日がやってきた
私は古代から伝わる魔法文字で、彼に手紙を書いた
それはサンタクロースからの手紙だった
「親愛なるY君
君は今回最初で最後の手紙をこの私から受け取ることになる
この手紙を受け取った者は、代々次の者へと引き継がねばならない
サンタクロースは君達子供を愛する者から愛する者へと愛を運んでいく者であり
いつも君を守り続けているのだということを、今、君は知る時が来たのだ
世界中の子供達が幸せになれるように・・・願いを込めて贈り物をしてきた
それがサンタクロースなのだ
今、君はその愛を引き継ぐ時がきた
そして今度は君がサンタクロースになるのだ
そして子供へと繋いでいく
本当の贈り物は君は沢山の人に愛されてここに来たということを知ることなのだ
覚えていてほしい
今度は君がサンタクロースになるのだ
愛を引き継ぐものになるのだ
君の親友・・・サンタクロースより」
この文を解読したければ、~日~時に~ここに解読書を置く
彼は解読書を取りにいった
彼はその後サンタクロースの話をしなかった
そして高校に行き海外へ留学することになった
あの泣き虫だった子供が立派になって、私の方が見送れなかった
彼は相変わらず純粋で、好奇心旺盛・・・それもとびっきりのイタズラ好き
笑い転げながら不思議な事件を解決しようとする
将来科学者になるんだ
彼はいつもそう言っていた
部屋には隠し扉をつくり、ビーカーやフラスコがある
今、彼は人の命を守る仕事についている
私の中では今でも彼が泣きべそをかいている姿が映っている
彼の中には世界の解けない謎解きをする冒険者が生きている
あの時の体験を聞くことはできないが、彼の中にサンタクロースがしっかりと眠っているのを感じる
彼は夢を持ち、現実を見ている
年老いた母親と息子を見ながら・・・私は涙が止まらなくなってしまった
彼は私に歓びをくれた
親であることの喜びと切なさと戸惑い
彼がいなければ、私は本当の愛というものを知ることはなかっただろう
彼は神からの贈り物だった
今も彼はイタズラをして笑うのだ
その声に私は生きていることの無上の歓びを感じる
サンタクロースは私の中に・・・彼の中に生きている
そして世界中の子供達の中に・・・希望と夢を与えているのだ
クリスマスの夜は不思議な魔法がかかる
それは愛する者に愛を伝え・・・あなたが愛に包まれる日なのだ
光の中で・・・
彼が生まれたのは秋から冬にかけて・・・銀杏が陽に照らされ、葉の黄色が風に揺れて美しさを増していた時だった
愛しくて愛しくてずっと寝顔を見ていたあの頃を今も思い出す
私の中では彼は今もあの時のまま・・・どんなに子供が大人になって年老いてしまっても子供のままなのだ
時々私は食事に出かけた時に見る風景がある
それは年老いた母親と40代半ばくらいの息子が一緒にご飯を食べている
二人はただ黙って食べるのだが・・・私はそれを見ながら泣いてしまうことがよくある
彼らの親子の歴史と生き様が私の目に映るからだ
息子が小学校に入った時・・・教室に入れずに泣いていたのを思い出す
運動会を見に行くと、彼は輪に入れずに教室を行ったり来たりしていた
私は黙って彼の後をついていった
彼は私の顔を見ると泣き出す
私はその顔を見ながら泣いてしまいそうになるのをこらえ、ただ彼と共に時を過す
給食の時間だけグランドにいて、彼は給食を食べなかった
小学校4年生の時の担任の先生が彼をすごく可愛がってくれて
いつも隣に席をおいてくれた
彼は段々教室に入れるようになり・・・大きくなった
彼が小学校を終える頃・・・私はサンタクロース計画を立てた
彼は無邪気でピュアーで、好奇心旺盛で繊細な魂・・・
私が子供だった頃、クリスマスに来るサンタクロースは本当にいるのか?いないのか?でがっかりした体験を思い出していた
私は夢を見る子で本当に信じていたのだ
窓からサンタクロースがやってきて、私達を見ているのだと・・・
それは中学校に行っても変わらなかった
サンタクロースは私の中の神のようなものだった
私は決意をしていた
彼の純粋な魂をけして消さないようにしよう・・・と
彼にとって最後のクリスマスプレゼントの日がやってきた
私は古代から伝わる魔法文字で、彼に手紙を書いた
それはサンタクロースからの手紙だった
「親愛なるY君
君は今回最初で最後の手紙をこの私から受け取ることになる
この手紙を受け取った者は、代々次の者へと引き継がねばならない
サンタクロースは君達子供を愛する者から愛する者へと愛を運んでいく者であり
いつも君を守り続けているのだということを、今、君は知る時が来たのだ
世界中の子供達が幸せになれるように・・・願いを込めて贈り物をしてきた
それがサンタクロースなのだ
今、君はその愛を引き継ぐ時がきた
そして今度は君がサンタクロースになるのだ
そして子供へと繋いでいく
本当の贈り物は君は沢山の人に愛されてここに来たということを知ることなのだ
覚えていてほしい
今度は君がサンタクロースになるのだ
愛を引き継ぐものになるのだ
君の親友・・・サンタクロースより」
この文を解読したければ、~日~時に~ここに解読書を置く
彼は解読書を取りにいった
彼はその後サンタクロースの話をしなかった
そして高校に行き海外へ留学することになった
あの泣き虫だった子供が立派になって、私の方が見送れなかった
彼は相変わらず純粋で、好奇心旺盛・・・それもとびっきりのイタズラ好き
笑い転げながら不思議な事件を解決しようとする
将来科学者になるんだ
彼はいつもそう言っていた
部屋には隠し扉をつくり、ビーカーやフラスコがある
今、彼は人の命を守る仕事についている
私の中では今でも彼が泣きべそをかいている姿が映っている
彼の中には世界の解けない謎解きをする冒険者が生きている
あの時の体験を聞くことはできないが、彼の中にサンタクロースがしっかりと眠っているのを感じる
彼は夢を持ち、現実を見ている
年老いた母親と息子を見ながら・・・私は涙が止まらなくなってしまった
彼は私に歓びをくれた
親であることの喜びと切なさと戸惑い
彼がいなければ、私は本当の愛というものを知ることはなかっただろう
彼は神からの贈り物だった
今も彼はイタズラをして笑うのだ
その声に私は生きていることの無上の歓びを感じる
サンタクロースは私の中に・・・彼の中に生きている
そして世界中の子供達の中に・・・希望と夢を与えているのだ
クリスマスの夜は不思議な魔法がかかる
それは愛する者に愛を伝え・・・あなたが愛に包まれる日なのだ
光の中で・・・