THE WAY

インディアンネーム「生命の声を聞く者」のヒーリングブログ

二人の選択

2010-04-07 00:41:04 | セッション記録
その日、初めて私の元を訪れた彼は、人目をひく顔立ちで
不安そうに私に質問を投げかけた

「彼女と別れてしまったんです。まだ彼女を忘れられないでいます」

下向き加減で、彼は答えを聞きたいものの、聞きたくないといった感じだった


私は遠い過去と未来と現在にバラバラになってしまった二人のエネルギーを探しに出かけた

彼と彼女は、前世・・・アジアの北の方に転生をしていた
性別は今と同じ・・・・
同じ年で、同じ部族の出身で、
彼のお父さんは部族の長・・・・とても強面だ

彼は長男で、家族の期待の中にいたが、彼は戦うことが嫌いだった
お母さんの裾をひっぱっているような気弱で内気・・・
彼は男性的な仕事よりも、歌を歌ったりしながら母親の傍にいることが好きだった

彼女は彼の父親の妹の娘で、彼とは従妹になる
彼女は好奇心が旺盛で、馬に乗り、勝つことや外に出て狩りをすることがすきだった

二人は幼いころから一緒にいて悪戯をしかけては、周囲を驚かすのが好きだった

ドッキリサプライズ・・・これが二人にとっての遊びなのだ
彼は彼女の前では、自由に自分を表現した
父親の前では小さくなって、何も言わない

彼女には父がいなかった

星空の下・・・二人が語るのは宇宙の話・・・遠い未来と世界
永遠に続くと思われた二人だけの秘密の時間

二人は離れることは不可能だった

やがて大人になった

部族が他の部族に侵略を受けていた
大勢の人が殺され・・・目の前で彼は大好きだった母親の死を見る
父親は馬に引きずられ・・・あたり血の道ができていた

彼は隠れていた
彼女は相手方の部族に連れ去られてしまった

彼の前から大事な人が消え・・・彼は餓死した

永遠に一緒だと思い込んでいたあの二人の時間も
大好きだった母も
彼は救えなかった

前世の物語を読み終わると、彼は声をあげて泣き出した
「僕は・・・・・・・・・・」

今回の人生の彼女は彼のために、仕事をしていた
彼女は風俗嬢だったのだ

彼の父親が倒産して、彼は借金を背負った
そして、彼女はその返済の手伝いをしていた

彼は何度も彼女に仕事を辞めさせようとした
彼女は辞めなかった

彼女は他の男性とも関わりを持ち、自由に生きていた
そして彼にこう言った
「今を楽しもう・・・」

彼女は彼を愛していた
彼が彼女が傍にいると何もしなくなってしまうので
彼女は少しづつ距離を置いていた

彼女は彼の人生を見つけてほしかったのだ
前世・・・お互いに色々な人生を語り合った
友情よりも深い誓いを二人は立てていた
お互いの人生、精一杯最高に楽しもう・・と


彼女の思いを私は告げた

彼はまっすぐ前を向きこう言った

「もう一度自分の人生を見直してみます。彼女のためにも・・・自分のためにも」

人生では、どんなに愛しあっていても、お互いが一緒になるという選択をしない場合もある
だからと言って愛がなくなる訳ではない

どこにいようと、時間と空間を超え、お互いの絆は消えることはないのだ

彼は今、違う女性と結婚をしている

二人の間に何かが消えたのではなく、この出会いがあったからこそ彼は自分を取り戻したのだ

運命は実に不思議で、すべての人と完璧な流れを同時に共有している
縦糸と横糸が絡み合っているかのように見えて、実は完全なバランスをお互いの人生に
与える

遠い過去から、声が聞こえる・・・
笑い声だ

それは彼と彼女の二人の悪戯な笑い声だった
静かな星空が広がり、夢を語ったあの時間は今もなお忘れることなく
彼と彼女の人生に繋がっている

彼女は今も独身だそうだ

二人が選んだ選択を誰も邪魔することはできない

人はよく、未来を見てほしいと私を訪ねる


師がこう言っていたのを思いだす

「誰がどんな情報をあなたに与えようとも、例え時間を戻してやり直しをしたとしても
同じ選択をするのだよ。いつだって私達は、その瞬間に生きているのだから・・・」

何ともいえない気持ちを抑えることが出来ずに、私は泣いてしまった
暗い闇夜に風が吹き、孤独の朝を迎える
何度も問いかけた
「一体何のために生きるのか?」
彼と彼女の純粋なハートの声が私のハートに流れ込んできた



「善光寺に暗闇の仏陀がいるんだよ・・・
暗闇の中に佇む仏陀は本当に美しいんだ・・・」

師の言葉が胸に響く・・・・

私は光と闇の中をただ歩いていた
そしてそのすべてが、空に流れていった
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闇の中の光

2010-04-02 20:06:10 | セッション記録
長い間・・・私は道を彷徨っていた

何度も何度も、自分が生きている意味を見出そうと・・・・・

見つけられない日が続いていた

私は諦めることはしなかった

この問いかけについては長い間、何度も私に答えは訪れた
それなのに、今になって、どうしても違う意味で真の問いかけを
私は私に問いかけ続けていた

生きている意味を見出さなければ、生きることができない

そんなふうに思っていた

真っ暗な闇の中を、私は歩いていた
大きなものを失い、仕事もする気になれず・・・喪失感と無常という儚さに
押しつぶされそうだった

過去・・・こんなことは何度となく訪れたはずだ
でも今回は何かが違う


3月30日・・・満月がやってきた

私は車を走らせていた

朝から、なぜかエッセネ派について調べたくなって
一日かけて調べていた

以前、オーラソーマをされているある方から、受け取ったギフトが
B011花の鎖 / エッセネボトル Iだったのを思い出していた

なぜ今、このことを調べたいのだろう?

心の赴くままに・・・私はエッセネ派と繋がっていった

イエスが来るのを準備したとも言われているこのグループと
私がどう繋がっているのかが知りたかったのだ

私の過去生で、イエスに直接頭を撫でられた場面がある
私はまだ小さな女の子で、夕陽が空と世界を染めていた
これは私の師に直接教えられた過去生だ

私が一日で最も好きな時間がある
その時間がこの夕方

私の夕方とは・・・・午後3時~始まる

光を見ながら、私は世界の命のすべての誕生と死・・・そして廻るめく自然の畏敬の中で
今という瞬間の尊さと、息をする度に愛しさが流れてくる時間

この時間は私と神との対話・・・
私が完全に繋がる時間なのだ

イエスに触れたその時のことを、魂が無意識で思い出すのだろう

車を走らせながら、ふと前を見ると雪で覆われた山々が、声をかけてくるかのようだった

完全に包まれていた
祝福を受けているかのようだった

山は、私という存在を受け取っていた
そして私も山を受け取っていた

こだまのようだった

お互いに一つになっていった

その日、ある人から不思議な話を聞いた
今日は春分から初めての満月・・・この日はイエスが最後の晩餐をした日なのだと。
そして、この日はなぜか分からないけれど、世界中のマスターや聖者、宗教の中心となる人々が、世界の平和のために祈りを捧げるのだと・・・・・・・・・・

私は地球が祈りで包まれていくのを感じていた

すべての存在と完全に繋がったのを感じていた

天上の音楽と地上の奏でる音が混じりあい・・・・完全なるハーモニーを奏でているのを
私は聞いていた

私の問いかけは終わった

私の心は雲ひとつなく晴れていた
闇と光が溶け合い、私はただここに存在する

無と感謝だけが広がっていった

長い旅は終わり、又新しい旅が始まる
永遠に終わることにない魂の旅を私はしている

人生のすべての出来事が、かけがえのない時間なのだと
そしてそのどれもが、私という存在に繋がり、私を生きているのだ

私はまるでお婆ちゃんになったかのように目を細め・・・
息を吸った

これが最期の息のように・・・私はその息を愛しく、勿体無さげに味わった

痛みと哀しみ、苦しみさえも生きること

そしてそのすべてが神からの贈り物なのかもしれない

私は再び暗闇の中に入っていき、光を見つけ出そうとしていた
「冒険者よ・・・」

下りてくるその声に耳を澄ませていた