この夏・・・・私が探していたものは、遠く懐かしさを伴ってやってきた
ずっと心から探していたものだ
私は魂の叫びを待っていた
「これが私だ」と空いっぱいに手を広げ、飛ぶことを・・・・・・・・
彼は現在45歳
どこにも際立って目をひくものはなく、ただ自分であり続けている
自分の世界にしか存在していない
彼と世界との繋がりはただ一つ母親だけ
母親が世界と彼とを繋げている
彼は自閉症に近い症状・・・誰とも関わることをしない
母と息子二人で生きている
彼の洋服はよれよれでズボンは擦り切れている
彼の目は何も捉えていない
母と自分との世界にいる
彼らに出会ったのはある店に食事に入った時だった
私の目は彼らに釘付けになっていた
それは完全に二人の世界にいて、特殊なエネルギーを放っていたからだ
彼らから発する光線は私の心を打っていった
母親は年老いていて、変な風貌の息子との食事
二人はただ黙って食べている
誰が見ても目をひく
彼らの世界、そして彼らのすべてが流れてきた
彼の今生の人生は馬鹿にされ、蔑まれ、普通の人間として扱われない状態
母は完全に付き添っていた
彼が生まれた時から、すべての人生を彼に捧げてきている
年老いた母親の表情・・・そして姿はとても美しく輝いていた
彼女はとても幸せそうに見えた
そして彼も・・・
私は沢山の人を見てきた
そして色々な症例にも出会ってきた
精神疾患や家庭内のどうにもならない関係性
数え切れない人と対話をしてきた
世間的に普通の状態で見れば、どう考えても可哀想な人達という見方をするだろう
でも私にはどうしてもそうは思えない何か不思議なエネルギーを彼らは発していた
私が見入っていると、母親は私に声をかけてきた
彼女は以前、私のもとに彼のことで相談にきたクライアントだった
彼女は色々な話をしてくれた
本当に普通の世間話だ
そして彼を連れて店を出ていった
私は何度も何度も彼ら二人だけの世界、光景を思い出していた
年金暮らしで、母が死んだら、この彼は一体どう生きていくのだろう?
私の中に切なさが広がっていった
そして同時に光が降りてきていた
まるでタイムスリップしたかのように、私の中に様々な人生の場面が下りてきていた
その後、何年かして彼が先に亡くなったことを聞いた
彼の為だけに生きた母親と、母の為だけに生きた息子
二人は永遠に繋がっているのだろう
私は言葉にすることが出来なかった
スピリチュアルではカルマというのだろう
でも私にはそんなことはどうでもよかった
二人は今を生きたのだ
どんなに蔑まれた人生でも、日の目を見ない人生でも
彼らは今を生き、この世界を去ったのだ
私は手を合わせていた
一つの魂の生と死と、この世界のすべてに
生命の声が私に囁いた
「人が魂を見つける時
人の心を打つのは、綺麗な声で歌うことではなんかじゃない
上手に踊ることでもない
ジグザグ揺れながら、迷いながら、全身で痛みを歌えばいいのだ
ただ真っ直ぐに、自分に向かう道・・・
外れても、違っていても、自分を精一杯生きるのだ
生きること
真に生きている人を見ると魂は呼び戻される
魂はいつでも出たがっている
あなたの道と共に無限の広がりの中に佇み待っているのだ・・・・」
師の言葉を思い出していた
「スピリチュアルになる必要はない。人間になる必要があるのだ」
ずっと心から探していたものだ
私は魂の叫びを待っていた
「これが私だ」と空いっぱいに手を広げ、飛ぶことを・・・・・・・・
彼は現在45歳
どこにも際立って目をひくものはなく、ただ自分であり続けている
自分の世界にしか存在していない
彼と世界との繋がりはただ一つ母親だけ
母親が世界と彼とを繋げている
彼は自閉症に近い症状・・・誰とも関わることをしない
母と息子二人で生きている
彼の洋服はよれよれでズボンは擦り切れている
彼の目は何も捉えていない
母と自分との世界にいる
彼らに出会ったのはある店に食事に入った時だった
私の目は彼らに釘付けになっていた
それは完全に二人の世界にいて、特殊なエネルギーを放っていたからだ
彼らから発する光線は私の心を打っていった
母親は年老いていて、変な風貌の息子との食事
二人はただ黙って食べている
誰が見ても目をひく
彼らの世界、そして彼らのすべてが流れてきた
彼の今生の人生は馬鹿にされ、蔑まれ、普通の人間として扱われない状態
母は完全に付き添っていた
彼が生まれた時から、すべての人生を彼に捧げてきている
年老いた母親の表情・・・そして姿はとても美しく輝いていた
彼女はとても幸せそうに見えた
そして彼も・・・
私は沢山の人を見てきた
そして色々な症例にも出会ってきた
精神疾患や家庭内のどうにもならない関係性
数え切れない人と対話をしてきた
世間的に普通の状態で見れば、どう考えても可哀想な人達という見方をするだろう
でも私にはどうしてもそうは思えない何か不思議なエネルギーを彼らは発していた
私が見入っていると、母親は私に声をかけてきた
彼女は以前、私のもとに彼のことで相談にきたクライアントだった
彼女は色々な話をしてくれた
本当に普通の世間話だ
そして彼を連れて店を出ていった
私は何度も何度も彼ら二人だけの世界、光景を思い出していた
年金暮らしで、母が死んだら、この彼は一体どう生きていくのだろう?
私の中に切なさが広がっていった
そして同時に光が降りてきていた
まるでタイムスリップしたかのように、私の中に様々な人生の場面が下りてきていた
その後、何年かして彼が先に亡くなったことを聞いた
彼の為だけに生きた母親と、母の為だけに生きた息子
二人は永遠に繋がっているのだろう
私は言葉にすることが出来なかった
スピリチュアルではカルマというのだろう
でも私にはそんなことはどうでもよかった
二人は今を生きたのだ
どんなに蔑まれた人生でも、日の目を見ない人生でも
彼らは今を生き、この世界を去ったのだ
私は手を合わせていた
一つの魂の生と死と、この世界のすべてに
生命の声が私に囁いた
「人が魂を見つける時
人の心を打つのは、綺麗な声で歌うことではなんかじゃない
上手に踊ることでもない
ジグザグ揺れながら、迷いながら、全身で痛みを歌えばいいのだ
ただ真っ直ぐに、自分に向かう道・・・
外れても、違っていても、自分を精一杯生きるのだ
生きること
真に生きている人を見ると魂は呼び戻される
魂はいつでも出たがっている
あなたの道と共に無限の広がりの中に佇み待っているのだ・・・・」
師の言葉を思い出していた
「スピリチュアルになる必要はない。人間になる必要があるのだ」