病院の待合室で本を片手に静かに座っている白髪のご婦人の横の席に私は腰を下ろした。
坂道を傘をさして上がってきたので息を切らして受付に行き番号をもらって席に着いたのだ。静かな空気がざわついたのかチラッと私を見た。ごめんなさいという意味を込めて私は頭を下げた。
あと何人ぐらい待つのだろうと診察券を見ていると、隣のご婦人が本を閉じ私の方に視線を向けた。
「お元気そうなのにどこが悪いのですか」 そうか私が忙しげにバタバタと座ったのでそんなふうに感じたのだろう。
「私はどこも悪くはないのですが、連れ合いのことで相談があって来ました」 何か話しげな気配感じた。少し間を置いて
「素敵なヘアースタイルでお似合いですね。私は真っ白になってしまいましたの」
「私も本当は真っ白になりたいが中々お宅様のような綺麗な白にはなれません」
「私はうつ病で長いこと通院しているのです。私76歳ですの 私よりお若いでしょ?」若いはずがない がうんん首を横に振った。
「私も60歳頃不眠症から鬱状態になり2年くらい通院したことがあります。つらいですよね」
婦人はやはり不眠症で音のするものは時計すらそばに置けないと嘆いた。何かしら原因はあるだろうが・・・
「大丈夫ですよ。きっと治ります。私は自分で治ったと思っていますから焦らないことです」
婦人が何か言いかけたとき 私は受付で呼ばれたので席を立った。
もっと話をしたかったのだろうなァ~と診察室から出たとき見渡したが姿がなかった。同じ苦しさを知っている私だから話し相手になれたのに・・・
そんな気持ちで病院を後にする、外は雨が止んでいた。明日はケアーセンターの見学に行く予定
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坂道を傘をさして上がってきたので息を切らして受付に行き番号をもらって席に着いたのだ。静かな空気がざわついたのかチラッと私を見た。ごめんなさいという意味を込めて私は頭を下げた。
あと何人ぐらい待つのだろうと診察券を見ていると、隣のご婦人が本を閉じ私の方に視線を向けた。
「お元気そうなのにどこが悪いのですか」 そうか私が忙しげにバタバタと座ったのでそんなふうに感じたのだろう。
「私はどこも悪くはないのですが、連れ合いのことで相談があって来ました」 何か話しげな気配感じた。少し間を置いて
「素敵なヘアースタイルでお似合いですね。私は真っ白になってしまいましたの」
「私も本当は真っ白になりたいが中々お宅様のような綺麗な白にはなれません」
「私はうつ病で長いこと通院しているのです。私76歳ですの 私よりお若いでしょ?」若いはずがない がうんん首を横に振った。
「私も60歳頃不眠症から鬱状態になり2年くらい通院したことがあります。つらいですよね」
婦人はやはり不眠症で音のするものは時計すらそばに置けないと嘆いた。何かしら原因はあるだろうが・・・
「大丈夫ですよ。きっと治ります。私は自分で治ったと思っていますから焦らないことです」
婦人が何か言いかけたとき 私は受付で呼ばれたので席を立った。
もっと話をしたかったのだろうなァ~と診察室から出たとき見渡したが姿がなかった。同じ苦しさを知っている私だから話し相手になれたのに・・・
そんな気持ちで病院を後にする、外は雨が止んでいた。明日はケアーセンターの見学に行く予定
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