上海双龍ラグビー倶楽部

上海にてラグビーを愛する者達の活動報告です。

(Vol.24) S.A.S. International School Rugby Match

2007-10-22 20:25:36 | レフリー日記
【オチ通】が先週時点で474号。一方このブログ、どこまで続ける事が出来るやら
何とも言えませんが、今回からタイトル欄に通し番号を付けますね。

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10月20日(土)午前9時半、快晴の空の下、S.A.S.(Shanghai American School)
の広大な敷地(ラグビーのフルピッチが楽々2面)にて、International School Rugby
の祭典が始まりました。

この大会、存在自体は聞いてたんだけど、その後何の音沙汰も無かったので「お呼び
でないのかな?」と思っていたところ、前の晩に Dave から電話が有り「来れない?」
…と。それで急遽、金橋への予定を変更して、こちらの方に参加する事になりました。

昨年も同じ様な催しが有り、レフリーをやり始めて未だ間が無かった頃、大人の速さ
(と、ズルさ?)に中々付いて行けず、シンドイ思いをしていたところに、少年レベル
の試合で笛を吹かせてもらい「何とかなりそうかな?」……と、ちょっとばかり自信
みたいなものが出始めた、筆者に取っては少なからず思い入れの有る大会なんですね。

←携帯のカメラに付き、画像の不鮮明はご容赦を。

カテゴリーとしては、日本で言うところの………、

①男子中学生高学年+高校生の部(10人制)
②男子小学生高学年+中学生低学年の部(10人制)
③女子小学生高学年+中学生低学年の部(7人制)

………の3つ。各カテゴリーとも、地元上海は勿論、北京や香港からも参加も有って
4~5チームでのリーグ戦。予選から全て、フルピッチですよ。

筆者は、③から3試合、①から1試合のレフリーを担当。

いや~、正直なところ、このレベルの女子ラグビーのレフリーって、本当に難しい事
がよく分かりました。年齢的(若い!)な事も有るんでしょうが、身体が「ラグビーの
カラダ」になってになっておらずクニャクニャしていて、見ていて危なっかしいのは
仕方無いとして、オフサイドの概念とかもグチャグチャなのは仕方無いとして、アド
バンテージを取っていても(被反則側が)レフリーの期待通りに好展開へと持込めない
のは仕方無いとして………でも、そんなこんなであっても、先ずは安全第一で、次に
楽しくラグビーをしてもらおうと、細かいところは流して流して~~と思って吹いて
いたんだけど、まぁ周りの大人(特にコーチ!)がうるさいの何のって。ホントにもう
大いに考えさせられる光景でした。2試合~3試合と経験する内、アドバンテージの
効果は無いなぁとか、団子状態(モール、ラックが形成されると全員がそれに参加、
BKラインが消失する!)になる前に早く笛を吹いてしまおうとか それ相応のゲーム
コントロールが出来る様にもなった訳だけど………。

逆に、①のレベルになるとさすがですな。とてつもなく低く鋭く当ってはタックラー
を仰向けにしたりで、①のトップともなると、双龍ではたぶん手に負えないでしょう。
一方で、これは①~③に共通した事だけど、中には「タックル未熟者」が散見され、
ハイタックルへの警告(カードは出ていない)はかなり多かった様な気がします。こう
いった悪癖の修正は、若い内であればある程良いでしょうね。

それと、例えばトップリーグで活躍するBKの選手なんかでも「中学時代は大相撲を
目指してました」とか「LOでした」とかいうのがよく居ますよね。この日もやはり
「君、ずっとそのポジションでやって行くのかよ?」みたいな巨漢がSOやってて、
パスやキックなんかの素振も見せずに、ガンガン当たってたのが微笑ましくもあり、
しかし「これじゃ、CTBやWTBは面白くないやろなぁ」と思ったり。ところで、
各カテゴリーの優勝チームは………、

①上海浦西校
②北京(2チーム有る内のどちらか)
③上海浦東校

………となりました。

中でも印象的だったのが③の決勝となる試合(上海浦東校vs香港)。前半の得点は上海
の1トライ(ゴール不成功)のみ。そして後半開始早々に香港が同点に追いつくトライ
(ゴール不成功)。そして終了間際、上海のBK選手が自陣10m付近から抜け出し、
50数mを独走して勝ち越しのトライ(ゴール成功)、そのままノーサイドのコール。
劇的な幕切れでした。筆者はTJをしていたんですけど、夕陽をバックにして逃げる
上海、追う香港。ホント、映画の1シーンを見ているみたいな素晴らしい光景でした。

それと、もっと素晴らしかったのは表彰式での事。

学校行事らしく(?)、表彰式は何と言うか「体育館での卒業式」みたいな雰囲気の中
で行われ、選手はズラリと並べられたパイプ椅子に座って、表彰されるチームだけが
壇上に登るという感じなんですね。で、2位の香港チームが壇上に上がった時、誰の
何の指図が有った訳でも無いのに、決勝を戦った1位の上海チームの全員がスックと
立ち上がり、つまりスタンディングオベーションをしたんですな。そして勿論、1位
の上海チームの時には2位の香港チームが。まぁ西洋社会なら当然の事なのかも
知れないんだけど、こんな若い内から既に、大人の社交マナーが備わっている、
しかも本当に極々自然に。これには改めて感心させられました。

因みに表彰式に先立っての「食事会」もやはり学校行事らしくお酒は無し。メニュー
もスパゲティにカレーにサラダ………と、主役はあくまでも「生徒諸君」なのであり
ました。

ところで、インターナショナルスクールなんだけど「日本人」というのは見掛けなか
ったですねぇ。食堂には、在籍する生徒の国籍を示しているのだと思うけど、日の丸
の旗も吊るされてましたが。1人だけ「ハーフですよ」っていう娘さんが応援に来て
ました。西洋人の女の子がジャパンのポロシャツ(紺の縞柄に桜のエンブレム)を来て
いたので「イイの着てるね」と声を掛けたら、そのお友達が流暢な日本語で………

ハーフ娘「香港でもらったんです」
筆者  「ああ、セブンスの時に」(筆)
ハーフ娘「いや、去年の秋のRWCアジア予選を香港に観に行った時に」
筆「日本語、上手ですね」
ハ「ハーフなんです」

………って感じで。こっちが日本人と聞いて、逆にビックリしてました。

S.A.S. その名の通り英仏系よりも米国系ムードが強いと思うんだけどラグビー熱
は結構高いみたいです。①②だけでなく、③のカテゴリーも、体育の授業とかで全員
参加(動員!)という事ではなくて、純粋に「女子ラグビー部」というのが存在するん
ですよね。

まぁ、そんなこんなで若い人達との交流というのは、楽しいもんですよ。


Michael.


(追) 上海杯第2週の結果は、連絡が入りましたら追記します。


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