英国で一番よく知られた中華料理と言えば...たぶん「酢鶏 sweet & sour chiken 」だと思います。
はじめて作ってみました。
日本では町のラーメン店や高級中華料理店でも食べられる「酢豚 sweet &sour pork 」ほど一般的ではありませんよね。
同じ甘酸っぱい (sweet &sour) とろみの付いたソースで煮込んだ鶏肉版「酢鶏」のほうが人気があるように思います。...ききなれないのでもうスイート&サワー・チキンと英語で呼びます。
粉末の調味料が袋に入ったインスタントミックスを買いました。今年は2月1日だった旧正月 Chinese New Year の翌週、スーパーマーケットで半額になっていたので買ってしまいこんで、実は2か月ぐらい忘れていました。
英国人はべつに旧正月を祝う習慣がありません。でも、中国系の移民文化に敬意を払って多民族国家に住む誇りをかみしめるとか...いいえ、そんなめんどくさいことは抜きにして、めでたいことは(中国文化にあやかって中華料理で)祝おうじゃないか!という人は一定数存在します。
本格的なごちそうを大勢で食べて盛大に祝うらしい中国系の人たちがインスタントの袋入り調味料を買って、英国で人気のエキゾチック中華の代表、スイート&サワー・チキンを作るなんて絶対に考えられません。お祝い気分にあやかりたい英国人(イングリッシュ人)をターゲットにした二ッチな商品なはずです。
冷凍の春巻きやおみくじの入った三角クッキーなどとともにたくさん売れ残っていました。
私の夫はベジタリアンなので、鶏肉ではなくマイクロプロテインというキノコ類を材料にした クオーン Quorn (登録商品名、マイクロプロテイン製品の代名詞にもなっています)の Pices の「鶏肉モドキ」を使いました。
タマネギといっしょに薄く色づくまで炒めて...
缶詰のパイナップルと赤いピーマンの細切れをパイナップル缶のあま~いシロップを混ぜて煮たてて、インスタントの赤い粉をふり入れます。インスタントの粉末の材料を確認してショック! 45% が砂糖でした!
かすかにとろみがつくまで少し煮て、簡単!出来上がり。
おいしい!(甘いです!)
ベジタリアンの夫は肉に食感を似せたベジタリアン用の「モドキ食材」はあまり好きではありません。
こういうちょっと私が試してみたいレシピや、我が家の定番、チリコン・カーンやスパゲッティ・ボロネーズ(いずれも子供がいる時はベジタリアン用のモドキ版と本物の肉版の2種類用意します)などのトマトベースの濃い味のソースに入った「肉モドキ」は喜んで食べてくれます。
炊飯器で炊いた「日本のお米(カリフォルニア産)」といっしょにカレーのように盛り付けました。
ところで、以前にも書いたことがありますが、欧米人一般は、淡泊な味のご飯をおかずの濃い味が残っている口の中に含んでバランスよく混ざりあった風味を楽しむことが習慣としてできないようですね。「口中調味」というらしい東洋人独自のこの食べ方では一般の欧米人は満足できないらしいのです。
英国ではチャイニーズ・レストランでも家庭で作る中華風でももちろん私のような日本人が作る日本の家庭料理でも、ご飯を汁物やソース(汁気のある料理)のお皿に投入してグチャグチャ、ビショビショにして食べるのが普通です。
日本の習慣を喜んで取り入れる、日本人を妻にもった欧米人男性は多いらしいのですがうちの夫は違いました。
お味噌汁の中にご飯を投入する、ご飯にお味噌汁をかけて食べる、煮魚にもご飯を浸してサカナの形を完全に崩して食べるその「悪習」を私が作った料理を食べる時だけでもやめてくれるように説得しつづけて5~6年はかかったでしょうか、もうあきらめて好きにさせていた頃にやっと夫が納得してくれました。
「自分の家では好きなように食事を楽しませてほしい」と主張して、私の嫌がる食べ方をやめられなかった夫ですが小さかった下の子供が自分と同じように私が作った日本料理を食べるのを見てハッと気がついたようなのです。
どうやら「母親が日本人のこの家庭で日本の食習慣をきちんと伝えていくことは子供たちにとって意義のあることなのではないか?」と天啓のように思い当たったらしいのです。
それからは「お母さんの嫌がる食べ方はするな」と子供たちに模範を示してくれようとするようになったのですが...ハードルは非常に高いようです。
お箸は使えるのにご飯茶碗とお汁椀を手でもって食べることができませんので、今では私もディナープレートに焼き鮭や煮魚をご飯といっしょに添えて出すことにしています。
味がついていないご飯も依然として食べられないらしいので、「お汁にご飯をポイしてべちょべちょ」だけは頑としてやめてもらって、味の付いたサカナや野菜の小片をご飯に載せて食べるのも大目に見ています。
お味噌汁はマグカップにスプーンを添えて軽食として出すと好評です。
(ちなみに、子供2人は小さい頃はご飯におしょうゆをたっぷりかけて食べたがりました。ふりかけよりもそっちを好むようでした。濃い汁気に浸したご飯がうちの夫や子供の好みに合ったのです)
もちろん、夫はスイート&サワー・チキン(モドキ)もご飯によく混ぜこんで食べましたが、許容範囲です。日本でもカレーライスをそうやって食べる人はいますよね。
4月の英国風家庭中華、「Happy New Year!」と言って食べました。
うちの旦那も、ご飯、味噌汁、魚と日本食は好きなのですが、白いご飯は食べられず、おかずと混ぜて食べます。一緒になって25年以上ですが、ふりかけもダメでした。(味噌汁はスープのように、お椀にスプーンで最初に片付けてしまいます。)私が「動物の餌のようだ」と罵っても「家での食事は好きなように食べさせろ」で、もうしばらく前に諦めました。本当に嫌なのにどうして解ってくれないのか...。
江里さんの旦那様は賢明だと思います。
カレーライスも混ぜて食べますが、これはうちの父もそうでした。母と私は見たくもないのでもう無視。
娘は、特にそう指導したわけでもないのに、普通に日本人っぽく食べます。色々と繊細な人なので、味覚もそうなのかもしれません。
日本を理解して 日本は好きなのだが
すき焼きも 好きなのだが
最後の お餅だけは 嫌だ と 言ってる
外人のお客が居ましたね
旦那さま とか ご子息は
日本のお正月の たしか「磯辺焼き?磯部巻?」のお餅は どのように 食べておられます? 食べられません?
イギリスの 嘘つきボリスが ウクライナに1番乗りして から パーティのドンチャン騒ぎを 謝るなんて 彼に取っては 帳消しの 意図があったのでしょうかね ドイツの首相が 訪問を 断られたし NATOには加盟してない英国で 立役者は僕だと 言いたいのでしょうね
浅井さんのお仕事で接触のあった外国人といえば、南米かアフリカの方でしょうか。「磯辺焼き」がイヤというのはもしかしてノリが苦手だとか?うちの子供たちはおにぎりのノリもお味噌汁のワカメも好きですが、夫はダメです。メキシコ湾で収穫してメキシコ人は食べると聞いていますがブラジルではどうなのかしら。「欧米人」一般は海藻類がダメだと思います。人気のスーシー店でも、コンビニのスーシーパックにも海苔巻きはありません。スキヤキ味は大人気ですね。スーキヤーキはほぼ死語であの味(ソース)は、今テーリヤーキー
と言います。
メキシコ人は海苔巻きも食べると聞きました。
本文では「習慣としてできない」と穏やかな書き方をしましたが、本当は感じの悪い表現ですが「生理的に」無理なんだと思いますよ、口中調味。日本人が作った料理を日本人みたいに食べることに喜びを見出す人(日本人女性と結婚して日本式の生活様式を積極的に取り入れて幸せそうな一部の男性とか)や、エチケットとして日本式の食べ方を努力して身に着けた欧米人はご飯とおかずを交互に食べることができないわけではありません。でもそれでは本当には食事を楽しめてないと思いますよ。「ネコ飯」食べをしないとご飯はおいしく食べられないみたいなのです。
日本にいた時に読んだ作家のエッセーに、ウナ丼をごちそうしたドイツ人留学生が、濃いタレのかかったウナギのかば焼きだけ先に食べて、そのあとタレが上のほうだけうっすらとかかった味のないご飯だけを食べた話がありました。その人(遠藤周作だったと思うのですが)が代わりばんこに食べて口の中で混ぜたらおいしいと教えてあげたら、「そんな気持ち悪いことはできない!と反論されて別々に食べ通したそうです。
(ウナギをぐちゃぐちゃに崩して混ぜ込んで食べるやり方もありそうですけどね)その時の私の感想は「失礼な留学生だな~」でしたが今では食習慣の徹底した違いの話だというのが良~くわかります。
欧米人が口の中で味を混ぜるのをひどく気持ち悪がる(おいしく感じられない)ということを教えてくれる出来事だというのも今、すごく納得です。
濡れたご飯は「ネコ飯」、お茶碗を持つのを拒否して口をお茶碗に近づけて食べるのは「イヌ食い」ですよね、やれやれ。