イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

難民支援の活動に参加していた元気いっぱいのボーダーコリー、遠くに投げられたぬいぐるみを取ってくるという重要な任務を遂行中

2021年09月07日 06時09分53秒 | 英国のイヌ
英国に到着したアフガニスタン難民支援物資を仕分けして箱詰めするボランティアに昨日も行ってきました。


今日の話題はイヌです。


12歳以下の子供を連れてきてはいけない決まりですが(危ないからでしょうね)、イヌはいいみたいです。
バランティアの一人が連れてきたイヌが元気いっぱい走り回って積極的に手伝いをして...いませんでしたね。

ちなみに、昨日から多くの学校の新学期(新学年度)が始まったようです。
長い休み明けの月曜日を先生たちのミーテイングや設備のメインテナンスに充てる「インセット・ディ」にあて児童生徒が登校するのは翌日か翌々日になっている学校も多いようです。

ティーンエイジャーの子供を連れてきているボランティアもいました。

ボーダー・コリーのキューバは人なつこいイヌです。

寄付品の大量のぬいぐるみを支援物資に加えるかはちょっとした議論の的になっています。
廃棄するしかない衛生上問題ありの、赤ちゃんや子供たちに愛された使い古しのぬいぐるみをもらってご機嫌なキューバ。



忙しく働くボランティアをめぐって、ぬいぐるみを投げてほしい、と激しくおねだりをしてまわります。
繰り返し相手になってやった私を特に気に入ってくれたらしく、投げても投げても戻ってきて、仕事になりません!

くたくたのテディベアと赤ちゃん用の蚊取り線香のような螺旋、投げると4本足で着地するパッチワークのゾウのエルマー、それに「ジャングル物語」に出てくるクマのキャラクターの計4個のぬいぐるみを手に入れたようです。



ボーダーコリーは英国の牧羊犬です。
今でも牧羊犬として活躍している、世界で一番頭がいい、というか人の命令をよく理解する犬種として知られているそうです。



シェパード(羊飼い)の非常に複雑な口笛の合図を理解してヒツジの群れを正確に誘導する知性はスゴいとしか言いようがありません。

ボランティア活動に参加したキューバは建設的な作業には貢献せず、息を切らせて投げてもらったぬいぐるみを持って戻ってくるという任務を熱心に遂行し続けました。
私のおしりに後ろから唾で濡れたぬいぐるみを押し付けて催促します。

「じゃあ、投げてあげるからそれかして」と日本語で言ってもしっかりとくわえて離しません。
まあ、ちょっと待てばそのうち口から離して床に置き、私に拾って投げろと目で語りかけるのですが...

飼い主は「Drop! 落とせ!」という命令で投げてもらうものを放すようにしつけているようです。
私も「ドロップ!」と言ってみたら直ちに私の足の上にぬいぐるみを落としました。

忙しくて無視していたら、かまってくれそうな別の人を見つけて催促し始めます。


その人たちがかまってくれなくなるとまたすぐ私のところに戻ってきます。

....物資を詰めた箱のごく一部です。


ベビーカーや、新品のバシネット(モーゼス・バスケットともいう、持ち運びできるイグサで編んだカゴベッド)など育児用品の寄付が週末をはさんでグーンと増えていました。


台車で運び込まれて積み上げられた寄付品の小山と...


それを取り分けていくボランティアの人たちです。


キューバの飼い主は支援活動の運営にもかかわっているボランティアです。
いったいどのくらいの物資が必要なのか、難民の総数やマンチェスターに到着した難民たちは今どうしてるのかなど興味があったので質問したのですが、何もわからないそうです。
今のところホテル住まいの難民たちを自治体とボランティア団体が協力し合って、住まいと仕事を見つけるまで世話をする予定だそうです。

支援物資の寄付品はどんどん途切れることなく到着します。
支援団体はこのCare 4 Calais だけではありません。

先週の記事のリンクです☟ぜひ読んでください。

アフガン難民への支援物資の仕分け箱詰め作業を手伝ってみた、国際社会のリーダーであるには不可欠な久々に見た英国の善意






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古い建物が並ぶ景観保存地域になぜか出現した有名なアメリカのロックミュージシャンの肖像!ストックポートにもミューラル計画!

2021年09月06日 06時37分48秒 | ストックポートとその周辺
ストックポートのタウンセンター、景観保存地域のグレート・アンダーバンク Great Underbank の...


何だかさえなかった中途半端にモダンなビルの殺風景な壁面にミューラル mural (壁画)が出現。


有名なプロの壁画作家、Otto Schade による Jimi Hendrix 。
ストックポートのオールド・タウン Old Town になぜ合衆国のロックミュージシャンの肖像が...?

それに関しての言及は見つかりませんでした。
One stockport というストックポートのビジネス、観光推進団体がストリート・アート企画として、次々とプロの壁画作家に半永久的な壁画制作を依頼する計画があるそうです。

8月の初めに完成したジミ・ヘンドリックスの肖像を手始めに、もうすでにいくつかの作品が周りの古い建物が取り壊されたりしてむき出しになった外壁に描かれつつあるようです。
アート装飾が施された21体のカエルを探してタウンセンター全域をめぐるアート・トレイル、Stockport's Gigantic Leap を企画、プロデュースしたのもOne Stockport です。
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ストックポートの栄冠、国中で一番見苦しい建築物の前にも吸引力のある観光アートトレイルのカエルが鎮座

2021年09月05日 08時00分00秒 | ストックポートとその周辺
アート装飾を施した21体のカエルを探してストックポートのタウンセンターをめぐるアート・トレイル、Stockport Giasnt Leap 続きです。




ドラキュラをもじった ガイコツカエル、Count Frogula (フロギュラ伯)と Count Froglet (子ガエル伯)の背後の現代建築は...



レッドロック・ストックポート Redrock Stockport
10スクリーンを有する映画館ライトシネマ Light Cinema 、スポーツジム、レストラン、バー、カフェ、立体駐車場がある総合レジャー施設です。

子ガエルのフログレット伯はアマゾン熱帯雨林に生息する猛毒ガエル、ブルー・ポイズンアロー・フロッグですね。


完成した2018年に権威ある建築雑誌 Building Design の読者(建築家)投票により、英国で最も見苦しい建築物に与えられるカーバンクル杯 Building Design's Carbuncle Cup (BDCC)を獲得したのです。

この情けない栄誉は今だに苦笑いとともに地元の人々に語り継がれています。

私もいまだにレッドロックの名前を出すたびに「連合王国で最も見苦しい建築に与えられるカーバンクル杯獲得の栄誉に輝く」というクドい常套句を引用せずにはいられません。

(ただ、ストックポート以外の場所ではもう誰もおぼえていないでしょうね...と言うか、受賞が評判になった当時ですら関心を持ったのは建築デザイン業界などの専門家だけだったはず)



先週末に撮った写真です。
もうガイドマップをもってカエルめぐりをして歩く親子の姿は全く見られません。
夏休みの最初の週あたりにみんなカエルめぐりは終えちゃったみたいですね。

カーバンクル杯の詳細は3年前の記事をじっくり読んでいただくとして...。

輝く栄冠!建築大賞を獲得した連合王国で一番見苦しい建築物がストックポートにあり!!!

レッドロックのいかにも、な現代建築の無機質な外観はたしかに一般人の好悪をわかつでしょうが、そーんなに見苦しくもないですよね?

高層駐車場を回り込んだ...




反対側は全く印象が違います。


高速道路をまたぐ国道A6(マンチェスター、ストックポート間を結ぶバス通り)から撮った写真です。

ね、こちら側はけっこうエグいですね。

赤いウロコ(?)とアルミっぽい表面キラキラ仕上げの青い市松模様に赤いロゴ!

3年前の記事から転載した写真です☟


入り口のあるタウンセンター側からは見えないケバケバ表面仕上げはもっぱらストックポートには用がなく高速道路を走り抜けるドライバーからヒンシュクを買っているようです。
同じく高速道路を高くまたぐ、ストックポートのもっとも有名なランドマーク建築、ストックポート・ヴァイアダクト Stockport Viaduct (鉄道橋)からもよく見えます。
マンチェスターを出て、ロンドン方面に向かう電車はストックポート駅に入る直前にヴァイアダクトの上でグッと速度を落とします。
信号待ちのため停車することもよくあります。

ストックポートの印象を決定づける赤いウロコをいっぱいつけたレッドロックのこちら側が嫌でも目に入ります。

はい、見苦しいです!
でもなんというか、マンチェスターにクルマかバスか電車で行って、帰ってくる時に目に飛び込んでくる強烈な外観も含めて、ストックポートの住民はレッドロックにたしかに親しみを持っているはずです!




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アフガン難民への支援物資の仕分け箱詰め作業を手伝ってみた、国際社会のリーダーであるには不可欠な久々に見た英国の善意

2021年09月04日 05時58分26秒 | 英国の、生活のひとコマ
ストックポートのタウンセンターはずれにある巨大な貸し倉庫ビルで展開している...


アフガニスタン難民のための救援物資を準備するボランティア活動に参加しました。



タリバンの政権掌握とほぼ同時に始まった活動だそうです。

2日お手伝いをして週末は休みます。
来週また足を運ぶつもりです。

週末も活動は続いています。

主宰している ケア・フォー・カレイス Care 4 Calais はマンチェスターに本拠地を置く難民支援を目的としたボランティア団体です。

英国に入国を希望する難民が集結するドーバー海峡に面したフランスの港町カレーのキャンプで活動を始めた団体です。
マンチェスターはカレーからずいぶん遠いのですが...

今回は現在、悲惨なことになっているアフガン難民を援助するためのプロジェクトです。
そのために特別に集められた物資を仕分けし箱詰めして、主にグレーター・マンチェスター各地のホテルに滞在している着の身着のままで出国してきた難民に手渡します。

スーパーマーケットや量販店のレジで売られている「バッグ・フォー・ライフ bag for life 」という頑丈な買い物袋か黒いゴミ袋に入った救援物資がどかどかと積み上げられていきます。


届いた物資の山は1時間もたたないうちに崩れ、スペースがあいたと思う間もなく次の山が築かれます。
ボランティアが持って行って各自床の上に中味をぶちまけて、分類、品質チェックをし、それぞれ段ボール箱に投げ込んで分類していきます。



私ぐらいの年代の女性が多かったです。
夏休み中のティーンエイジャー(お母さんに引っ張ってこられたような子たちも多数)も楽しそうにかたまってワイワイ作業していました。


若い男性の多くは台車を使った運搬作業をしていたようです。

参加者はメディアの取材や独自のソーシャルネットワークに投稿するための見栄えを意識して、用意した赤いティーシャツを着て作業するよう言われました。
ボランティアのプロのカメラマンも2日目は常駐していました。
(赤いティーシャツは帰る時に脱いで箱に入れていきます)
協力者を募るため、ソーシャルメディアへの投稿は重要です。

私も、友達に教えてもらったフェイスブックの記事でこの活動を知り1人で飛び入りで参加しました。
いつ行ってもいつ帰ってもオッケーの自由で気楽な奉仕です。

義援金、寄付品とボランティア協力者はまだまだ必要だそうです。

ブレクシット決定以来、英国の世論は目に見えて移民排斥に向かう傾向があります。
イスラム過激派によるテロ行為が以前より増えたのも排斥心理の後押しをしているみたいです。

以前は「移民出てけ」なんて大っぴらに口にする人はいなかったはずですし、多民族が融合してすべての人が居心地よく住める社会の建設を目標にしていた英国は外国人である私にも素晴らしい国に思えました。
ブレクシット決定以後、島国根性を隠そうとしなくなった一面があらわになり、私がずっと住みたいと思っていた英国ではなくなりつつあるような気がします。
「自分の国さえよければ他はどうでもいい」なんて国際関係上よくない考え方なのですが、何となく正当化されつつあるような近年の英国です。

.それが...今回のアフガン危機に心をいためた英国の善男善女の厚意の寄付品の洪水を見て、「やっぱり捨てたもんじゃない」と思いました。

おもちゃや育児用品や大量の衣料品など不要になった品の寄付がもちろん多いのですが、大量の紙オムツ、衛生用品(石鹸、ハミガキ、ローション等)生理用品など特に呼びかけに応じた(寄付するために購入した)新品も、ものすごい数が集まっています。
今困っているよその国の人を手助けしたいという一般人の善意には圧倒されます。





袋から出したとたん悲しくなるようなぼろっちい品もいっぱい出てきましたが(ボランティアの判断でコンディションの悪いものは廃棄しました)。

火災予防条例のためにボランティアは名前と連絡先と退出時間を残すことになっています。
午後はやくに参加してほとんど最後まで残った私が帰る前に記名用紙を見たところ、1日に200人は参加していました。

1時間だけ、あるいは仕事の後ちょっと寄って手伝っていった、なんていう人もけっこういたようです。

半そでや袖なし、肌の露出が多い、あるいは体の線があらわになるなどイスラム教徒の女性が着ることができない婦人服は取りよけてチャリティーショップにまわすゴミ袋に詰めました。


スカートもくるぶし丈より短いものは戒律上履けないそうですのでチャリティーショップ行きです。

私が行った1日目にはイスラム教徒の女性ボランティアの提案で、コンビで着るための半袖か袖なしのゆったりしたワンピースと、色や柄を合わせて長そでのティーシャツやブラウスと合わせてまとめてたたむという効率の悪い作業が展開されていました。
ワンピースの下にはズボンをはけばいいようです。
「ワンピースもズボンも長そでティーシャツもドカッと配付して着る人の判断にまかせればいいのじゃないか?」と思った私です。

さすがに2日目は長そで以外は箱に入れないという方針を徹底して効率は上がったようですが、これも「半袖の上にセーターやカーディガンを着たら問題ないんじゃないか?」とひそかに思いました。



いらなくなったおもちゃを、何も持たずに出国してきた子供たちのために寄付したよい子たちの善意はわかるのですが、私は自分の一存でパーツが欠けたり擦り切れたりしたおもちゃを大量に廃棄箱に入れました。
難民の子供たちが手渡されたおもちゃがそろっていなくて使えなかったり使い古された物だったりしたらどんなにがっかりするだろう、と思っての判断です。



分類された救援物資を箱からいったん出してていねいに詰めなおす作業をいっしょにした年配の女性のお姉さんか妹は、前日マンチェスター空港まで難民50人を迎えに行ってお茶をふるまって、話をしたそうです。
その時会ったアフガン難民の多くは大学卒業者で、流ちょうな英語を話す英国の軍隊やメディアや学術関係の仕事をしていたエリートだそうです。
撤退する英国陸軍の輸送機にすべりこみで載ることができたその人たちは、アフガニスタンのひどいありさまの報道を見る限りものすごくラッキーなはずです。
多くの人はやりたい放題のタリバンが支配する混乱と恐怖のまっただなかの母国に家族を残して何も持たずに着の身着のままでマンチェスターに到着したようです。

...やりきれない思いです。

イスラム教徒と犬猿の仲らしいユダヤ教徒もラーバイ(説教師)の呼びかけに応じて大量の救援物資や義援金を寄付しています。
うれしさで半泣きのマンチェスターの若いラーバイをニュースで見てやはり人の善意に心を打たれました。

英国には200年来、アフガニスタンの侵略を試みたり国内の紛争を画策したり、保護国として支配したり歴史的にアフガン問題に大きな責任があります。

それでも、グレーター・マンチェスター内に5万人、アフガニスタン人を難民として受け入れる太っ腹、本当に困っている隣人に対する懐の深い対応を見て、本当に久しぶりに英国に住んでいてよかった、と思えました。



この建物は鉄道貨物を一時保管するための倉庫として1877年にたてられたようです。
歴史的建造物を記念する、由来が書かれた金属の札が取り付けられていました。



今は全棟、個別の「貸し倉庫」として一社が所有しているみたいです。



イタリアルネッサンス復興様式 Italianate Style の保存指定建築だそうです。

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商店街の始まりにかたまって残るかやぶき屋根のかわいらしいコテージ、イギリスの原風景?

2021年09月02日 06時20分28秒 | ストックポートとその周辺

高級住宅街の中にかやぶき屋根の古い住宅があります。


交通量の多い道沿いで駅、診療所、図書館がすぐ向かいにある、地域の中心地です。
通り過ぎるとすぐブラモール・ヴィレッジ Bramhall Village という商店街です。

牧歌的な農村のコテージのイメージでおなじみのかやぶき屋根の住宅が町の中にあるのがちょっと意外でしょう?

てっぺんで束ねた葦が鳥の形に刻んであるのを見つけました。


グーグルしてみて、いろいろ知らなかったことを発見しました!
かやぶき屋根 thatched roof の資材に英国で現在使われているのはすべて中国、トルコ、東欧などから輸入された葦(アシ) water reed だそうです!
歴史的には葦が使われたのはイースト・アングリア周辺だけ、その他のすべて地域では収穫した後で大量に出た小麦のワラを使ったそうです。

現在、屋根葺きに適した良質の長い麦ワラは手に入りません。

手軽な建築材料だった長い麦わらが新型の農業機械のハーベスターで刈り取ると残らないために、かやぶき屋根は一気に廃れたそうです。
農業機械が普及した1960年代ごろまでは、英国の田舎ではかやぶき住宅が普通にたてつづけられていたらしいというのも驚きです。

交通量の多い通りから道沿いのかやぶき住宅の前の小道を入ると向かいにもう1棟(写真手前)。


3軒続きの長屋です。


かやぶき住宅は現在少なくともイングランドに60,000軒は残っているそうです。
そしてそのすべてが絵葉書や観光ポスターでおなじみの(上の写真に写っているような)白い漆喰壁に黒い梁のハーフチンバー建築が多く建てられた15~6世紀ごろの建築とは限らないみたいです。

田舎に多く残っているのはもちろん農業の副産物だった麦わらが地元で手ごろで簡単に手に入ったためもあるでしょうが、ロンドンなどの大都市では中世以来かやぶき建築を禁止する法令が出ていたからです。

火事を出したら瞬く間に火が燃え移って大変なことになるからみたいですね。

5,60年ごとに葺き替えなければならないので、維持が大変。
他にも、昔は田舎の農村だったらしい普通の住宅街にかやぶき住宅がけっこうたくさん残っています。



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定番レシピの緑の野菜がブツブツ入った不思議なケーキ、さっぱりした甘みが魅力のクージェット・ローフ、やっぱりクージェットの味がする

2021年09月01日 07時26分45秒 | 英国のお菓子とデザート
クージェット courgette。



数年前まで知りませんでした、日本ではズッキーニというそうですね。

私が日本にいた30年前には見たこともきいたこともありませんでした。
私がめったにお料理をしなかったから知らなかっただけかもしれませんが。(少なくとも一般的ではなかったように思います)
ズッキーニはアメリカ英語、英国ではもっぱらフランス語のクージェットとして知られています。
「ズッキーニ」と言ってもほとんどの人には通じません。

クージェットがたっぷり入った クージェット・ローフ Cougette loaf を焼きました。
おろした野菜をケーキに混ぜるアイデアはキャロット・ケーキでおなじみですが、クージェット・ケーキ/ローフも驚くほど人気の定番ケーキレシピでした。



(出来上がり写真を撮る前にはしっこを夫に食べられてしまいました...好評でした)

2本をチーズおろしで粗くおろしてケーキだねに混ぜたら...


濃いみどりのボコボコがかなり気持ち悪いですね。

高級スーパーマーケット、ウェイトローズ Waitorose でもらってきたレシピ・カードを見て作りました。


「食べてみたい」と思った方のために、和訳して転載します。
(レシピカードの写真にあるレモン風味のアイシングは夫がきらいなので省略しました)

まず材料;
•薄い茶色の砂糖 125g
•クルミ50g(高温のオーブンで5分ほどローストして粗く砕いておきます。乾煎りしてもいいかもしれません)
•卵3個
•サンフラワー・オイル(サラダ油)125ml
•クージェット(=ズッキーニ)2本(粗くおろしておきます)
•小麦粉225g
•シナモン ティースプーン1杯
•ベーキングパウダー ティースプーン1杯
•重曹 ティースプーン半杯
•塩 ティースプーン半杯

バターではなく、かなりの量のサラダ油を使うのに驚きましたが、簡単に軽く混ざりました。
英国の多くのケーキレシピは セルフ‐ライジング・フラワー self- raising flour というベーキングパウダーがすでに規定の割合で混ぜてある小麦粉が指定されているのに、このレシピには普通の小麦粉 plain flour が使われています。

卵と砂糖と油をよく混ぜて、クルミとクージェットをくわえます。
別のボウルであらかじめよく混ぜた小麦粉とその他の材料をくわえます。

ローフ型に入れて、充分に熱したオーブンで170℃で1時間から1時間15分焼いて出来上がり。



甘みがさっぱりで、口当たりもしっとり、なかなかおいしいのですが...
これと言って特徴のないはずのクージェットの青っぽい味がケーキに入れるとな~んとなく強調されています。

クージェットが大っ嫌いな娘にこっそり食べさせようとしたのですが、夫が「クージェット・ローフだ」と暴露しました。
切り口にのぞく緑のブツブツを見て拒絶しています。

キュウリやガーキンGherkin(酢漬けにする小さくてコリコリしたキュウリの一種)は大好きなのに、クージェットの水気の足りない「フカフカ / スカスカした」口当たりがきらいなのだそうです。

スパゲッティのトマトソースに彩りを添えるために私はクージェットをよく使います。
輪切りにして表面をオリーブオイルでこんがり焼けば、中の「フカフカ」がおいしく感じられます。
(ソースに混ぜると娘が強烈に嫌がるので別々に調理して食卓でトッピングして食べていますが)

ケーキに入れると「フカフカ」な口当たりは完全消滅です。
何とか娘を説得させて食べさせるつもりです!

ちなみに、日本で習ったアメリカ英語の egg plant (ナス)も英国ではほぼ完全に通じません。
英国では ナスをオーベルジーヌ aubergine といいます。







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