blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

ラージヒル決勝

2010-02-21 19:29:10 | 日記
体質的に「ロングスリーパー」である私は、日々の健康もまず睡眠が基本になっている。
健康に関するどんな努力や工夫も、睡眠不足ひとつですべて台無しになってしまうこともある。
各人に必要な睡眠時間というのは本当にそれぞれであり、4時間や5時間でも大丈夫な人はいる。
あくまで体質の問題だから、比較してどうこうという話ではない。

そんな私だから、いかに五輪といえども無理やり深夜や早朝に競技を見ることは少ない。
よほどライブで押さえたいと思うもの以外は後でダイジェストで見るようにしている。
しかし今日はジャンプの個人ラージヒル決勝があったので、4時前に起きて見ることにした。

今回の五輪では、いつものW杯よりもスタートゲートが低いことがまず話題になった。
ゲートが低いと当然助走は遅くなり、飛距離に影響する。
各選手がもらえるスピードは92km/hあたりで、最初のほうの選手はせいぜい110mくらいでバタバタと着地していた。
解説の方が言っていたが、速度の遅い中でいかに遠く飛ぶかの「技術」の勝負となった。

そんな悪条件ともいえる状況でも、上位に来る選手は130mを軽々と超え、1回目トップとなったアマン選手(スイス)はなんと144mを飛んできた。
素人目にはまったく分からないが、風の条件が急に有利になったわけでもないのに他を圧倒する距離を飛んできたのはよほど正確で緻密なものを持っているのだろう。

2回目は1回目よりもさらに1段ゲートが低くなり、上位でも大失敗する選手が多く出た。
速度が遅い中、しっかり飛ばないと距離が出ないというプレッシャーはランキング上位の選手さえ苦しめた。
そんな中、日本の葛西選手が、なんと2回目では全体の3番目の飛距離をマークして8位に食い込んだ。
前回五輪のあと、さらに上を求めてフォーム改造までやってきた成果がここ一番で出た。
「2本そろえていれば」とは誰でも思うが、いちばん悔しいのは本人だろう。
まだ団体もあるので大いに期待しよう。

2回目も結局アマン選手のひとり舞台、2本とも最長不倒だからほかの選手はお手上げだ。
本番のゲートがずいぶん低くなったのも、彼が練習でヒルサイズ超えを連発したからであり、試合の前からすでに勝利は確約されていたのかもしれない。
まだ無名の20歳のソルトレイクで二冠、その後の長い長い不振、そして今回28歳での二冠というのも、偉大であり珍しい記録だろうと思う。

わざわざ睡眠を削っても見たいと思ったのはやはりスキージャンプが好きだからだろう。
お金と余裕さえあれば、日本でいう正月前後の「欧州ジャンプ週間」に行きたいと思っているくらいだ。
これまでは、ある年の長野県白馬での夏季大会に行ったことが唯一のライブ観戦だが、まさに人間技とは思えなかった。
迫力は言わずもがな、競技時間もダラダラと長くないから、一度ナマでごらんになることをオススメする。

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