べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

円形屋根の家 旧吉田町(燕市) T邸

2009-09-10 23:53:54 | 円形屋根の家 旧吉田町T邸(越後杉)
大黒柱を中心にした大空間と円形屋根の旧吉田町 T邸です
明るく・暖かい家をコンセプトにしたバリアフリー住宅でもあります。




 カメラマンによる撮影


プロのカメラマンに撮影してもらった吉田町T邸の写真を掲載します。
丸柱が異様に気に入ったらしく、カメラマンもかなりの枚数を、この大黒柱に集中して写していました。



台所側から見た大黒柱
放射状に伸びる梁は円形屋根を支えます。
小屋根に明り取り。
障子風の天窓は、開閉して奥の部屋の換気を促します。
もう8年も前の作品なのに、色あせた感じもありません。



大黒柱と和室、台所の配置がわかります。
南面から光を取り入れ、天窓からも光を入れています。
明るく、暖かい家がコンセプトです。



天窓から入った光が床に反射し、対照的に映っています。
カメラマンも、この形に引かれたのでしょう。
「形のおもしろさ」もこの家のテーマでもあります。



この天窓、夜は月が見えるそうです。
部屋で月見ができる風情ある家・・



奥の部屋からのカット
どうしても、大黒柱を真ん中に置いて写したいようです。
カメラマンもカメラをかまえて、ぐるぐる回っていました。
上を見すぎて首が痛くなるのも、私の家の特徴です。



玄関。
お客さんの趣味のケヤキ箪笥がお出迎え。
この家、バリアフリー住宅なのですが、そういう感じが全くありません。
お客さんは車椅子での生活ですが、
「古民家風」に仕上げることで、
バリアフリーという面を完全に覆い隠しています。




バーベキューが出来る庭で、
庭屋さんも円形屋根に合わせてコーディネートしたそうです



円形に敷き込んだブロックが、円形屋根とマッチしています。
いつまでも見ていて飽きない空間です



正面
柵も家に合わせての手作りです。
お客さんがこの家を大切にしているのが分ります。
全体の雰囲気を壊さないで統一性をもたせることで、
さらにこの家が引き立てあっています。


全景
「家」というよりも「舟」という印象。
地震のときも、舟のようにゆったりと揺れたそうです。
デザインもさりながら伝統構法を駆使した傑作のひとつです。
「越後にいきる家 認定2号」の名に恥じない作品です。



 関連記事


撮影風景

屋根の家

新潟日報の取材

各部屋の紹介

建て方の様子


 バリアフリー住宅


この旧吉田町T邸のバリアフリー住宅の要素を発展させたのが、中島町H邸です。こちらは、「完全バリアフリー住宅」なのですが、その面をほとんど感じさせない仕上がりになっています。

「バリアフリーの家」中島町H邸


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このブログを開いてから、家づくりや環境、食について様々な想いを書き綴ってまいりましたが、その情報量の膨大さに書いている本人も何処に何を話題にしていたか整理がつか...

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加藤材木店 丸太搬入

2009-09-10 23:50:15 | 1階が車庫の家(越後杉の伝統木組)
長岡地域森林組合・・ではなかった中越よつば森林組合(合併したのでした・・)より
「8mの根曲がり材が出た」

という連絡が入り、さっそく買い付けに行きました(6月頃かな・・)
根曲がり材は、通常、根っこの曲がった部分を切り捨ててまっすぐな部分だけを山から搬出するのですが、珍しく、根曲がり部分も出してきたようです。
曲がっていると、トラックに載せるにも都合が悪く、何本も持ってこれないのです。

8m材は、主に「中引(なかびき)」に使います。
中引きは屋根の小屋梁と小屋梁を直角につなぐ材料で、妻の外壁から向こう側の外壁まで貫通して、小屋裏の水平剛性を高めます。
8mあれば、桁行きが4間(7.28m)までカバーできます。
また、大き目の丸太は「梁」としても使えます。
4間の梁間は滅多にありませんが、時々そういう場合もあります。

丸太のままだと乾燥しづらいので、両側面を落として太鼓(断面が太鼓の形になる)にして、寝かせて自然乾燥させます。

また、すんなりと通った丸太は「丸柱」の材料にします。
工場に在庫してあった材料も少なくなってきたので、今回入れてみました。
この冬に伐採したとのことで、「寒切り」で、水が吸い上げなくなった状態で伐採しているので、適度に乾燥しています。

今回は、宮本町の加藤材木店に搬入し、暇なときに割ってもらうことにしました。



丸太を広げて、素性を見ながら、何に使うか決めています



加藤材木店



1冬越した材料は・・
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引渡し 家具搬入

2009-09-10 23:32:58 | 新築に近い宮本町M邸(越後杉)


本日は、朝方大雨が降り、午前中まで雨で時々激しい雨に襲われました。
それでも、晴れた場面もありましたが、少し気を抜くと、また激しく降るという繰り返し・・
午後も同じく。

台風一過の大気が不安定な状態というのも珍しいもので、日本列島を通過しないではるか南方をかすねた場合は、西方の風が吹き、このような天候になるのか・・
梅雨前線の替わりに不安定大気の局部的な豪雨をもたらす現象が増えるのか?

トルコでは急激な雨により増水し、多大な被害が出ています。
韓国でも北朝鮮のダムの放流でキャンプをしていた人たちが巻き込まれるという事故が起きました。
世界的にも、大雨や河川災害のニュースが入ってくる今日この頃・・


そんな雨の降る中、美沢町N邸の地盤改良工事が進められ、時々の激しい雨の中はきついところでしたが、何とか無事に工事が終了。来週から基礎工事へと進みます。

宮本町M邸でも引渡し&家具搬入がはじまりました。




これが最後のTOTOバスピアKAシリーズ・・
窓は風が通るように2ヶ所設けてあります


ブラインドを閉めるとこんな感じです
浴槽の上のポールは乾燥機用の物干し棒です。
冬は重宝します。


洗濯機脇の収納棚
真ん中はアイロンを掛ける台に兼用します
(これは、詳しくは又の機会に・・)



円柱の机に椅子が入りました
やっぱり、椅子があると机らしくなります。
今の椅子はキャスター付きで座面が回転するので座りやすい・・


寝室にもベットが入り、寝室らしくなりました。
杉板のぬくもりとマッチしてます。


奥さんは電気屋さんからIHの説明を受けていました。
IHははじめてだそうで・・使っていくうちに慣れていただくしかない・・
そのうち、電磁器具を使った料理教室なんかも開ければいいのですが・・

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古民家から学ぶ 寺泊町の古民家の工夫

2009-09-10 19:06:04 | 伝統構法について
前回視察に行った寺泊の古民家の耐久性を持たせる工夫をあげてみます。
構造は、次のようになっています。


3間間口で、梁間方向は殆ど壁が無く、差し鴨居の上の土壁で横荷重を負担させています。
母屋は4.5尺飛びで、棟木まで1.5間。
軒の高さは4mに抑えることで、風雨からの荷重を出来るだけ減らしています。
土台は大矢石の上に乗せ、差し鴨居、小屋梁は栓、楔を打って固定されています。




軒の部分
小屋梁が外壁より出ていますが、
これを風雨から保護するために板が打ってあります
腐ったら取り替えれば良い

それに対して、中間の床梁が外壁より出ていません。
潮風と暴風雨によって腐食しないようにワザと外壁の中に収めています。


海側に伸びた建物


その海側は、増築されています。
増築部分は古材等を使った、比較的簡単なつくりになっています。
風雨によってボロボロになる部分を作り、それを定期的に取り替えることによって、
本体(古民家)部分をできるだけ長く持たせようという工夫があります。

「本体構造の重要な部分」と「付属部品を容易に交換できる部分」
とに明確に分け、腐ったら取り替えるという作業を繰り返すことで、本体の主構造を末永く使うといった工夫が見受けられました。



大工~伝統技術について・・
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