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昨日の冬型が去って、本日から3日間、晴れの予報。
待ちに待った晴れ間を利用して、蓮潟町T邸の建て方が始まりました。
12月なのに、快晴が続くとは、お客さんもよほど精進が良いのでしょう。
先々週の積雪が嘘のようです。
今回は、大まかの部分をプレカットで加工、木組み本来の長ホゾ差しや込み栓、伝統継ぎ手、丸柱、丸梁の部分はこちらで刻みました。
プレカットと伝統構法のコラボレーションというところです。
よって、通常の在来木造とは一味違う・・というか、殆ど伝統木組みです。
通し柱は5寸で6本。これを土台より5寸(15㎝)程下げて、土台を差し、アンカーボルトにて基礎に固定。
これは、我が社の定番であり、柱が自立するほど丈夫になる。
さらに、この通し柱を梁、桁の長ホゾ差しによって2方向、又は3方向より差して鼻栓、シャチ栓によって固定。
「2、3方向から差し込むには、柱を相当欠かなければならないではないか?」
・・と言われそうですが(3分の1以上の欠損はしてはならない決まりがある)、そこは頭の使いどころ。実は、梁と桁は段違いにしているので、同じ高さの所では交差していないのである。
この高低差は2階根太の12cm分で、梁に根太を並べると桁と平らになり、そこへ2階床を貼ります。
こうすることで、床梁に根太の彫り込みをしなくても良い。(欠けばその分弱くなる)
通し柱に土台と梁・桁を差す。この2工程を同時に行うには、通し柱と梁、桁を組んでから基礎に落とし込むことになります。
文で書くのは楽なのですが、柱を空中に浮かしておいて、梁、桁を差し込まなければ成らないのは、想像を絶するハズ。後で、
「どうやって組んだんだろう?」と皆、頭をひねる部分。
そして、この2工程を行うことで、筋違い無しでも倒れない構造となってしまう。
建て方時の仮筋違い(ヌキ等で仮に固定する)は、ほんの立つ(タツ=垂直)を保つだけです。
普通の在来工法では、筋違い無しでは、危なくて2階での作業もままなりません。
(良く考えたら、仮筋違いを入れる前に、上に合板を敷いて、材料を上げてしまっていたのだった・・今思うと、大それたことをしていた・・それが出来るのも、柱を長ホゾで土台に差しているからだろう・・柱の腰だけでも持つのである)
プレカット使用といえど、頭を使えば、立派な木組みは実現します。
こうした構造として、金物補強を行えば、ガッチリした建物になる。
今回は、後穴空けの「丸栓」を用います。
写真は、2階部分の横架材を組んだ後の様子。
玄関先の丸柱がこれから固定されようというところというところです。
写真では、分りずらいところですが、通し柱とそれを結ぶ梁や桁は、中空に浮かせています。(通し柱の下に角を挟んでいるだけ)
丸柱も、通し柱と絡むので、一時浮かせています。
これらを全て組み終えたところで、一気に落とし込もうというところ・・
本日は、仮筋違いを入れたところで、終了。
日の入りは4時半で、これを過ぎると辺りは真っ暗になる。
足元が暗い所で作業をしていると、思わぬ怪我につながる。
はやる気持ちを抑えて、明日からの小屋組みに備えよう・・
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丸柱は左右両側から伸びる梁によって固定されます
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通し柱は、このように土台が差さったままで浮かせておく
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丸柱(左)も、土台を差し込んで、落とす方法
建て方(2)へ・・
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