昨日はトイレの便器入れ替え工事を行いました。
単に「便器」の入れ替えなのですが、殆どの職種を入れています。大工はもちろん、設備屋さん、表具屋さん、電気屋さん・・入っていないのは左官屋さんと塗装屋さんくらいです。それぞれの職種の入るタイミングを見計らってスムーズに工事を行うのが、腕の見せ所でもあります。
午前9:00
朝一番で設備屋さんに既存の便器を撤去してもらます。
便器を撤去した所・・
リモデル便器を使えば、ここから便器を交換するだけで工事は済んでしまいます。
職種も設備屋さんだけで終わり、工事費もかさまないのですが、配管の詰まりを考えるとどうしても配管からやり直したい・・
どのみち、床も張り直すわけですから・・・
トイレ改装を何度も繰り返していると、その時その時の便器の形態や配管位置が変わり、排水管を移動しなければなりません。30年前は和式便器が標準で汚水処理も汲み取り式や簡易水洗の形態もあったので、配管位置だけでなく、床形態も違います。15年前に浄化槽や下水道入れ替えの為に洋風便器に取り換えたとして、当時の便器の排水位置は各社でバラバラでした。 トイレ改装を繰り返すと・・ 新築時に和式便器で、15年後くらいで洋式便器に改装した場合、配管位置の変更で「曲がり」を付けて処理をする・・ 更に、新たにリモデル便器を取り付けると、最低でも4ヶ所の「曲がり部分」があることになります。 その家の改装工事の履歴があれば良いのですが、新築後何度かリフォームを繰り返していると排水管が床内でどの様に処理されているのか分かりません。 曲がり部分が多くなれば、そこで水の流れが妨げられてしまい、排水詰まりの原因になります。 我が社ではリモデル便器を使わないで、普通の便器を使う工事を選択しています。 普通の便器の方が安価ではありますが、工事に入れる工種が増え、工事費自体は上がってしまいます。リモデル便器を使えば入れる工種も減ってコストは下がりますが、既存の配管を床下で確認し、的確な排水管で節水便器の性能を最大限機能させたいのが最大の理由です。 せっかくTOTOさんが持てる技術を駆使して節水便器を世に出したのです。それを詰まらせるような工事をしてはメーカーさんにも申し訳ない・・・ 施工側で出来る事は最大限行い、快適にお客さんに使って頂く。それが、最終的にお客さんの利益になると思っています。 |
通常の便器を用いる場合、既存の排水管位置と大体は合いません。
現在の排水管の位置は、後ろの壁から20センチと決まっていますが、昔は各メーカーでバラバラでした。
今回も既存の排水管は壁から42センチ離れなので、新しい便器を取り付ける場合は、配管位置を変更する必要があります。
リモデル便器を使うよりも、床を剥いで元から直してやる方が得策であると考えています。
給水管も同じで、最近はフレキシブル管を使っているものの、やはり元から直してやるほうが見た目が良い・・
窓際の壁と床を解体して、給排水の位置を変更する工事を行います。大工と設備屋さんの連携で、午前中に作業を終えないと、次の表具屋さんが入れません。
表具屋さんが遅れると、最後の便器の取り付けが間に合わなくなり、1日で終わらなくなってしまいます。
時間との勝負です。
(また、こういう時に、「予期せぬ事」が起こるのよ・・・)
午後3:00
表具屋さんのパテが終了しました。
床のベニアと壁のボードを貼りかえています
クッションフロアーのノリ
クッションフロアーを貼り終えました
便器の取り付く奥の壁部分のみ壁紙を張り替えます。
CMにもありますが・・・
「お部屋の、壁紙、プラス・ワン・ポイント」
で、一角だけワザと色を変えてみるもの手です。(まぁ・・今回は殆ど同系の表具になったが・・・)
また、改装して直ぐに使用するので、「マイナスイオン表具」を選んでもらいました。(VOCが気になる為)
今回はついでに、人感センサー付の換気扇も取り付けました
人感センサー付の換気扇で、更に電動シャッターを付けるのが標準になりました。
雪国では寒い外気が侵入しがちなので、自動シャッターは必需品です。(そんな所にも余す事無く持てる知識をフル活用する・・)
午後4:00
設備屋さんが便器を取り付け始めました
午後5:00
便器取り付け終了、試運転。
何とか夕方までに間に合った・・・
今回取り付けたのは、TOTOのピュアレストQR+ウォシュレットF1A・・オーソドックスな組み合わせです。
TOTO製の便器は、節水型で大便時で4.8ℓの水量で流せます。昔は12ℓですから約1/3の水量で済んでしまうのです。
家族の多い家庭では水道代、下水道代の節約になり、環境負荷も抑えられる優れもの・・
ただ、水量が少ないが故に、詰まる原因になりやすくなっています。メーカーでは15mくらいの配管で実験して汚物がスムーズに流れるかどうかを確かめているそうですが、既存の配管が複雑に曲がっていたりしていると、性能を上手く発揮できなくなる。
面倒ではありますが、既存の配管を確かめるためにも、床を剥いで配管から直してやる方が後々のためにもなると思っています。
人感センサー付換気扇(電動シャッター付)+アプリコットF1A脱臭機能 新たに取り付けた人感センサー付換気扇 今まで窓を開けて換気をしていたため、冬場は外気が入り込んで寒い思いをしていたお客様に、人感センサー付の換気扇をお勧めしました。トイレに入ると人感センサーの作動により換気扇が回って換気を行い、トイレから出た後の数分は回り続けるので臭いの残りも少なくなります。 更に、TOTOのウォシュレット・アプリコットFシリーズは標準で脱臭機能が付いているため、トイレの臭い残りもほぼ解消しました。 「窓を開けないで済むので、寒くなくなった」 とのお客様の感想です。 丸ノブからレバーハンドルに交換 ドアノブをレバーハンドルに交換しました 昔はドアノブと言うと丸ノブが標準でしたが、高齢者・身障者には扱いづらくなります。今回のトイレ改装の折にドアノブの交換もご提案し、採用となりました。 ・・・・こういった工事は「省エネ住宅エコポイント」の対象外ですが、省エネやバリアフリーに効果があり、積極的にご提案しています。 |
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もくじへ・・
洋式便器は基本的に下の立ち上げの長さがメーカーで指定されているので、その高さの確保がないとメーカーの保証外となるので注意が必要です。
何回もリフォームしていると、曲げ部分が多くなるので、一度床を解体して、その下の配管から直していくのが確実だと思っています。
大分時間が経っているので、すでにリフォームされてしまったかも知れませんが、念のため、返信いたします。
日々の忙しさでなかなかチェックが行き届かず、すみません。