前回は犬小屋を例にU値を求めました。
実際の建物の熱の逃げ方は屋根と壁、床で違ってきます。室内では空気の対流が起こり、天井に近い方から熱が逃げやすいし、床面からの損失は少ない・・壁も風が当たる場所だと熱が逃げるし、外壁で覆ってワンクッションあれば熱は逃げにくい・・
建物の「部位」によって熱の逃げ方が違います。
建物の部位によって熱の逃げ方が違います
「表面熱抵抗」(Ro、Ri)を設定することで、各部位の熱の伝わり方を表現します。
前回の犬小屋の表面熱抵抗値は内外で一律 0.11 と計算していましたが、各部位ごとの熱抵抗Rを求め、熱貫流率Uを求めます。
前回の熱貫流率Uは3.29(W/㎡・K)でしたが、今回の屋根、壁、床共に数値が上がっていますが(3.658~4.688)、外気に接していると熱が逃げやすい・・という事を現わしています。
更に熱の伝え方の補正として温度差係数Hを用います。
各部(屋根、壁、床)の面積を求めます
各部(屋根、壁、床)の熱貫流率を求め、全体の熱損失量qを求めます
全体の熱損失量q(外皮熱損失量)は4.07(W/K)と、前回求めた3.29(W/K)よりも大きくなっています。
外気に接した環境だと、それだけ熱損失が多くなってしますのです。
ここで求めた外皮平均熱貫流率UAは省エネルギー基準の重要な数値です。
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