べんりや日記

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工場にて仮組み

2008-04-25 19:32:42 | 見附市 K邸(越後杉)
気温は10度を上回る毎日です。

見附市K邸の刻み作業も終盤にさしかかり、ようやくひと段落というところです。
ほぼ、毎日、墨付けの残業で更新ができませんでしたが、その間に色々な事がありました。
その報告はまたの機会にしましょう・・

工場にて刻んだ小屋組みの構造材を仮組みしています。
3.5間×3.5間だと、ちょうど工場に収まります。

見附市K邸は小屋梁が全て「登り梁」で、「中引き」が梁にからみます。
伝統木組みの典型ともいえる「折置き構造」で、梁の上に桁が乗る構造です。

現在の在来軸組みは逆で、桁の上に梁が載ります。
そうすると、梁の下側を金物で柱に固定するしかないので、どうしても金物を使用するしかなくなってしまいます。
このほうが楽で、プレカットでも出来る方法です。

折置きの場合は、梁に柱が下から差さり、さらに「重ホゾ」で上の桁まで差します。梁と柱は「込み栓」によって固定します。
金物は使う必要は全くありません。


市内の材木屋さんとの打ち合わせの折、最近の大工はレベルが下がったと嘆いていました。
何でもプレカットや材木屋に頼る体質になってしまった・・
難儀をしたり、工夫をしたりという根性のある工務店、大工が減ってしまった・・
大工の腕の見せ所である小屋組みをプレカットに任せて、下の簡単な部分のみを刻むというところもあるそうで、大工の質が確実に低下しています。
これでは、地元杉材を有効に使うことは出来ません。

地元材は、普通の材料よりも更に扱いずらい材料です。
「工夫」や「技術」を駆使して初めて使いこなせる材料なのですが、「震災の補助金」が欲しいがために、しぶしぶ使っているそうで・・

なんとも情けない話です。

これだけの、小屋組みをすれば、地震が来てもビクともしないのに・・
「杉なんて梁に使うものじゃない」
等とは、言わせない木組みを見てほしいものです。

上棟予定は5月17日(土)です。
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