べんりや日記

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世界一受けたい授業にて・・

2006-07-24 15:19:32 | 長岡市深沢町 山の木


これからの地球が危ない。ということで2000年に開催された「環境問題」の講演会を聞き、自分ではどういった動きができるか模索した結果、県内の林業が危機的状況にある現状を知り、自分の職業形態を改善することで温暖化防止に貢献できるということで、自社の使う材料を県産杉に切り替えてきました。

1.育林と伐採を計画的に行えば二酸化炭素を固定しながら恩恵を受けることができる
2.地元の材料を使えば、環境的、経済的に循環する社会が形成される
3.生産地に近い場所で消費すれば移動距離が短縮でき、エネルギーを節約できる


この3点の目標をめざしてきましたが、新潟県7・13水害、新潟県中越地震による復興の混乱でその目的もうすらいでしまいました。
復興にもほとんど県産杉で対応してきましたが、その目的は県産杉の補助金の使用に移行してしまいました。

先日、日テレ系の「世界一受けたい授業」にて、最新のコンピューターの計算では温暖化が思ったほど早く進行し、あと20年ほどで平均気温が2℃上昇、危機的状況となるということでした。
2006年がターニングポイントということです。

この6年間で、いろいろと努力してきたことが水の泡になってしまうのか、または経験が活かされて改善の方向に行くのかの重要な年となるようです。

どちらにしろ、県産材を使っていく姿勢は変えません。

「県産材を使う」ことは、消費者にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?
前出の3点の目標は自社にとって流通の段階での中間的なメリットですが、消費者にとっても同じことです。

1.生産者と消費者の顔の見えるつながりができ、安心した生産、消費ができる。
2.地元の物を大切にする(使う)習慣ができ、子育てに役立つ。

等があげられるでしょうか?
では、デメリットは?

1.高い
2.強度が弱い
3.狂いやすい

というイメージが強いことです。
実際はどうなのでしょうか?

1の「高い」に関しては、輸入材と逆転しているところもあります。
中国の需要過多によって日本に入ってくる材料が少なくなっている上に、エネルギー高もあいまって米松が国産杉よりも高くなっている。
中国の「安い」はずだった人件費も上昇し、中国製の割り箸から国産に切り替える事態も発生しています。

2の「強度が弱い」に関しては、中越地震により実証済みですが、大きな材料・・特に丸太のまま使ったり、金物を使わなければ解決でき、地震に強い家ができます。

3についても、狂う方向を見定めて使えば、強い家ができるということです。
乾燥工程を設けて、狂わせてその狂いで材料同士をかみ合わせる・・
自然乾燥によって強度や耐久性をを保ったまま乾燥する・・
時間がかかりますが、自然の流れに逆らわない方法です。
ただし、居住中も狂うことが発生してきます。天然の木を使っているからです。
「性能表示」を気にする人にはお薦めできません。大手ハウスメーカーの建材と糊だらけの狂わない家をお薦めします。

県産材を活かすも殺すも使う側の工夫次第なのです。
実際には、使う側が「めんどうくさい」というだけなのですが、最終的にはお客さんの決断にかかっています。使わせるように促すのが効果があります。
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