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「道徳」教科書、8社24点が合格 16年度検定結果

2017-03-25 06:15:19 | 教育関連情報
日本経済新聞より「道徳」教科書、8社24点が合格 16年度検定結果 を引用します。


 ここから http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG23H3G_U7A320C1000000/

報道から今ひとつわからないのが、題材ごとに「徳目」が決められているかどうかです。

「高齢者に尊敬と感謝の気持ちをもって接する」ことの扱いが不十分とされた。取り上げた消防団に関する題材の主人公を「おじさん」から「おじいさん」に変えることで合格した。

これは、おそらく3,4年生でしょう。
指導要領には次のようにあります。

[感謝]
〔第1学年及び第2学年〕
家族など日頃世話になっている人々に感謝すること。

〔第3学年及び第4学年〕
家族など生活を支えてくれている人々や現在の生活を築いてくれた高齢者に,尊敬と感謝の気持ちをもって接すること。

〔第5学年及び第6学年〕
日々の生活が家族や過去からの多くの人々の支え合いや助け合いで成り立っていることに感謝し,それに応えること。


「家族など生活を支えてくれている人々や現在の生活を築いてくれた高齢者に」とあり、その後半部分の視点がなかったとすれば妥当な意見でしょう。

他社の報道で見られる
「「にちようびのさんぽみち」という教材で登場する「パン屋」を「和菓子屋」に(東京書籍、小1)」
はどう考えればよいのでしょうか。

「[伝統と文化の尊重,国や郷土を愛する態度]
〔第1学年及び第2学年〕
我が国や郷土の文化と生活に親しみ,愛着をもつこと。

〔第3学年及び第4学年〕
我が国や郷土の伝統と文化を大切にし,国や郷土を愛する心をもつこと。

〔第5学年及び第6学年〕
我が国や郷土の伝統と文化を大切にし,先人の努力を知り,国や郷土を愛する心をもつこと。」


1・2年生では「伝統と」の部分がありません。
教科書会社とすれば、おそらく発達段階に合わせて作成したと思うのですが、この検定意見は「文化」をどうとらえたかによります。見解が分かれるところでしょう。


「大すき、わたしたちの町」と題して町を探検する話題で、アスレチックの遊具で遊ぶ公園を、和楽器を売る店に差し替え(学研教育みらい、小1)はどうか?

ここも同じです。
「郷土の生活に愛着をもつ」を取り上げています。
「文化」が抜けていると言うことでしょう。

「我が国や郷土の文化と生活に親しみ,愛着をもつこと。」と書かれているすべてを網羅する資料が求められていることがわかります。








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