ブラームス:大学祝典序曲 作品80 (スコア付き)
ヨハネス・ブラームス: 大学祝典序曲 作品80 (スコア付き) 作曲年代:1880年 指揮:ベルナルト・ハイティンク 管弦楽:ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
0:00 Allegro (ハ短調) 2:37 L'istesso tempo, un poco maestoso (ハ長調) 4:36 animato (ト長調) 9:14 Maestoso (ハ長調) 《大学祝典序曲 作品80》は、ヨハネス・ブラームスが1880年の夏に作曲した演奏会用序曲である。1879年にブレスラウ大学の哲学科から名誉博士号を授与されたブラームスは、博士号の推薦人のひとりであった指揮者のベルンハルト・ショルツのすすめもあって、感謝のしるしとしてこの作品と
《悲劇的序曲 作品81》を大学に献呈した。したがって、《大学祝典序曲》と《悲劇的序曲》の関係は深い。 2つの作品は、1880年の夏に保養地バート・イシュルで短期間で行われ、同年の9月13日にクララ・シューマンと連弾で披露されている。その後、12月6日にベルリンで試演されたのち、翌1881年1月4日にブレスラウ大学にて作曲者自身の指揮で初演された。 2つの作品に対しブラームスは《大学祝典序曲》を「笑う序曲」、《悲劇的序曲》を「泣く序曲」と表現している。その表現通り《大学祝典序曲》は、ブラームスにしては珍しく打楽器を多用した祝祭色が強い作品と仕上がっている。ブラームスはこの手のファンファーレ的な作品を毛嫌いしており、この楽曲に対しても「学生の酔いどれ歌のひどくがさつなメドレーを作って『大学祝典序曲』と名づけ、自分の任務を果たした」などと毒舌を吐いている。 その「酔いどれ歌」とは、以下の4曲のブレスラウ大学学生歌のことで、4つの歌と冒頭の短調の自作主題がうまくつなぎ合わされ、音楽的に完成度の高い作品となっている。
〇 "Wir hatten gebauet ein stattliches Haus (僕らは立派な学び舎を建てた)" (1:53~) 〇 "Landesvater (祖国の父)" (3:47~) 〇 "Was kommt dort von der Höh'? (あそこの山から来るのは何?)" (4:36~) 〇 "Gaudeamus igitur (いざ楽しまん)" (9:13~)