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中山道と新加納-歴史をたずねて-

2011-07-20 05:46:37 | 郷土の歴史
各務原市歴史民俗資料館が編纂した、中山道と新加納-歴史をたずねて-を紹介します。



正式には、

各務原市歴史民俗資料館編. -- 各務原市, 2010. -- (各務原市資料調査報告書 / 各務原市教育委員会編 ; 第33号). です。

全32ページの小冊子ですが、「和宮の通行と新加納」が最も興味深く読みました。

和宮が家茂に公武合体の象徴として降嫁するときには、中山道を通りました。

これは宿場町にとっては超一大イベントで、その時の混乱ぶりが目に浮かびます。

準備は何ヶ月も前からで、警備に駆り出された町民や農民は数十万人。

次のような記録が残っています。

一、火の用心 薪は煙が出るので、通行当日の前後2日間は使ってはならない
  煙の出ない炭を使うようにすること
一、寺院の梵鐘そのほか鳴り物は、24日から、29日まで、使ってはならない。
  但し、夜回りの拍子木はよい。
一、村内の犬は、24日からは必ず繋いでおくこと。
  街道に出てくる犬がいれば、飼い主にお咎めがある。
  犬は戻ってこられないようにとおくへ連れて行ってしまうので、よく注意するように。
一、弥宜坊主や山伏身分のものは、通行の二日前から後一日までの4日間通ってはならない。村人達も通行してはならない。

(P.22より)

当時の人々のドタバタが目に浮かぶようです。 

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