マーラー:交響曲第2番『復活』(スコア付き)
グスタフ・マーラー: 交響曲第2番『復活』 (スコア付き) 作曲年代:1888-94年(1903年改訂) ソプラノ独唱:ユリアーネ・バンゼ メゾ・ソプラノ独唱:コルネリア・カリッシュ 指揮:ミヒャエル・ギーレン 管弦楽:南西ドイツ放送交響楽団 合唱:ヨーロッパ合唱アカデミー
00:00 第1楽章 Allegro maestoso (ハ短調) 22:16 第2楽章 Andante moderato (変イ長調) 32:32 第3楽章 In ruhig fliessender Bewegung (ハ短調) 42:56 第4楽章 "Urlicht" (変ニ長調) 47:57 第5楽章 In Tempo des Scherzos (ヘ短調 – 変ホ長調)
グスタフ・マーラーの《交響曲第2番『復活』》は、大編成の管弦楽に合唱隊を加えた大規模な交響曲で、その作曲には長期間を要している。まずマーラーが28歳の時の1888年、「葬送」と題された楽章が作曲された。この楽章は1891年に試演されており、様々な改訂が施されて最終的に《交響曲第2番》の第1楽章となった。約2年の間をおいた1893年には、《交響曲第2番》の第2楽章から第4楽章が作曲された。第4楽章には同じ年に完成した歌曲『子供の不思議な角笛』が引用されている。 そして1894年、ハンス・フォン・ビューローの葬儀でオルガンと合唱によるフリードリヒ・クロプシュトックの賛歌「復活」を聴いたマーラーは、これを第5楽章の歌詞に使うことを思いつき作曲を進め、1894年の年末に全5楽章の《交響曲第2番》が完成した。1888年の着想から6年経過し、マーラーは34歳になっていた。 初演は第3楽章までを1895年3月4日、全曲を1895年12月13日、いずれもマーラー自身の指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の管弦楽によって行われた。初演は大成功したが、膨大な楽団員を確保するためにマーラーは私財を投入し、借金を残している。 80分を超える交響曲の構成は、第3楽章のスケルツォを中心として、4つの楽章が対照的に置かれている。声楽を含むのは第4楽章と第5楽章の終盤のみである。楽器編成は4管編成に加え、ホルンやトランペットなどのバンダが指定されている。第3楽章以降は切れ目なく演奏され、第4楽章は『子供の不思議な角笛』の第7曲「原光 (Urlicht)」からとられている。 『復活』の標題は、クロプシュトックの賛歌「復活」が使われていることによるもので、マーラーによるものではない。演奏には多数の楽団員とそれを収容する会場が必要なため演奏機会は決して多くないが、『復活』という前向きな標題と崇高な結末から、現在でも人気の高い作品となっている。