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ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調 作品67「運命」【クライバー&VPO】(スコア付き)

2024-02-04 06:30:28 | 音楽雑感&関連サイト

ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調 作品67「運命」【クライバー&VPO】(スコア付き)

ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン: 交響曲第5番ハ短調 作品67 「運命」(スコア付き) 作曲年代:1807 - 08年 指揮:カルロス・クライバー 管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

00:00 第1楽章 Allegro con brio (ハ短調) 07:26 第2楽章 Andante con moto (変イ長調) 17:25 第3楽章 Allegro (ハ短調) 22:33 第4楽章 Allegro (ハ長調)

《交響曲第5番ハ短調 作品67》は、ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが1807年から1808年にかけて作曲した5曲目の交響曲である。作曲に注力されたのはこの年代であるが、《交響曲第3番『英雄』》完成直後の1804年に書かれたスケッチが残っており、途中《交響曲第4番》やその他の作品を作曲しながら、約4年をかけて作曲されたと考えられる。「運命」の通称で知られるが、これはベートーヴェン自身によるものではなく、英語圏でそのように呼ばれることも少ない。この交響曲の完成後、間を置かずに《交響曲第6番》が作曲されており、《第5番》と《第6番》は1808年12月22日にウィーンのアン・デア・ウィーン劇場において、ベートーヴェン自身の指揮によって初演された。この初演は、会場の寒さやプログラムの長大さなどが原因で大失敗に終わっている。 この交響曲の最大の特徴は、冒頭の4音(いわゆる「運命動機」)で全楽章を構築するという作曲方針にある。特に第1楽章は、運命動機がパズルのように組み合わされて楽章を構築しており、まるで建築物のような緻密な設計がなされている。緻密に計算された音楽ばかりでは聴衆は窮屈である。そこでベートーヴェンは、穏やかな第2楽章、再び緊迫感の漂う第3楽章、そして勝利の第4楽章を効果的に配置することで、曲全体が運命動機に統一されながらも「暗から明へ」のストーリーを誰しもが体感できるようにしている。 さまざまな革新的な試みもとられている。第3楽章と第4楽章は、間を置かず連続して演奏されるが、これも交響曲としては前例がない。しかも、第3楽章と第4楽章はティンパニのC音が架け橋となって、ハ短調からハ長調へ転調する劇的な内容は、誰もが解放感を感じる設計である。 楽器編成については、それまで交響曲には使われてこなかったピッコロ、コントラファゴット、トロンボーン(3本)を用いたことが革新的である。これらの楽器の使用は、その後のオーケストラの編成拡大に寄与し、オーケストラの可能性を大きく広げた。


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