漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

松陰全集 第4巻

2015年11月10日 | 書籍などからの熟語抜萃
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<吉田松陰全集 第4巻>
<武教全書>
・槍刀は多く具ふれども渋鏽(銹) (ジュウシュウ)に用をなさず・・・さびでざらざらする。
楮墨(チョボク)の空談=机上の空論
・文武の餘暇を以て各々、耕耘樵蘇(ショウソ)をもなすべし・・・木を伐り草を刈ること
<丁巳幽室文稿>
・その夸誕(コタン)を嫌ひ、まだ深くは其の人となりに服せざりき・・・大袈裟に言い立てること
・開物編は土石草木活物を論じ、臚列して余(原文は「遺」)すなし
震旦(シンタン)の書、読むべきものかくの如く、其れ夥し。・・・中国の異称。
・精鋭数百、艤舸(ギカ)数十もて・・・麾下に致すべし・・・出船の用意をした大きな船
・左右支吾(シゴ)して身すら且つ保ちがたし・・・さからう、邪魔する
 *支吾=枝梧(広辞苑)=さしつかえ・くいちがい  *「左支右吾」=左枝右梧とも書く(漢検四字熟語辞典)
枉留(オウリュウ)一泊・・・無理を願って一泊してもらう
・茲に牘を削りて謝を言(もう:原文ルビのまま)す・・・以て眉寿(ビジュ)を保たれなば・・・幸甚。 ・・・お礼の言葉を書き認める・・・眉が白くなるほどの長命。
・君子、思うに、応(まさ)に、楽只(ラクシ)なるべし・・・楽しむこと。
*「楽只」とは、詩経の「楽只君子、萬寿無期」より採られたもので、楽しむことを意味する。(「只」は語調を唱える単語。特に意味はない。)
<参考>詩経・小雅「楽只君子、邦家之光、楽只君子、万寿無疆」:徳にみちて安泰にして楽しむ天子は、国家の光を揚げるものであり、限りなき万年の寿を得て栄えるであろう。
・徒に自ら悲蹙(ヒシュク)して已むべからず・・・悲しみ心配する *意味もなく自分から勝手に悲観し、慎み、止めてはいけない。
<幽窓随筆>
・隕石退鷁(タイゲキ)は陰陽の事にして、吉凶の生ずる所に非ざるなり・・・吉凶は人による・・・ ・・・水鳥の退飛すること
・地を掃(はら)って却洒(キャクセイ:原文ルビのまま)す・・・はらい洗う (注)「キャクサイ」と読むべきかも。
・進退狼跋(ロウバツ)す・・・進退がきわまる
 <参考>(狼跋=狼狽)
「詩経」に「狼跋其胡」とある。(狼、その胡(あご)を跋(ふ)む)。「老狼が自分の垂れ下がった顎の肉を踏んだり、尻尾につまづいて、うろたえて騒ぐ」と解され、「狼跋(ろうばつ)」は「あわてる、うろたえあわてる」の意。「狼狽」の「狽」は、「狼跋」の「跋(バツ)」を「狽(バイ)」と誤用したとされる。 *「胡」に“あごひげ”の読みあり。
・議論回曲牽強にして、其の人の獰狡(ドウコウ)なるを見るべし・・・①よこしまでねじけておりこじつける、②わるがしこい
<戊午幽筆文稿>
・溘焉として示寂(ジジャク)する・・・広辞苑:菩薩または高僧の死
・遍く其の風尚(フウショウ)を見るに、強あり弱あり・・・広辞苑:①けだかいようす ②その時代の人々の好み(好尚)

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漢検1級 27-③に向けて その12 貉  趾 跛

2015年11月10日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
<漢検1級 27-③に向けて その12>

●漢検漢字辞典第2版から・・・
①貉(カク、むじな)・・・四字熟語辞典には「大貉小貉(タイバクショウバク)」で「バク」音あり。
・第2版では「カク、むじな」だけ。現行の音訓読みも一応、「カク、むじな」だけ。でも四字熟語では「バク」音。
・四字熟語じゃ(あまりにも簡単すぎて)出ないだろうけど、もし、読みで出たらどうすんだろ???「・・・バク」と書かないとバツでしょうねえ・・・。
・「貉」には現行音には無いが、「バク、ハク、バ、マ」音などがある。
・「バク、ハク」音は、「えびす、異民族」を指す場合に使う音・・・蛮貉(バンパク)=蛮貊、貉道(バクドウ)=貊道=北方異民族のやり方・・・
・「バ」音は、「軍事の祭り」に関連するときの音・・・貉祭(バサイ)=軍中の祭・いくさまつり
・「マ」音(たぶん呉音)は、熟語なし。
・その他の熟語・・・貉貉(バクバク)=悪いさま、貉睡(カクスイ)=(むじなのように)よく眠ること、貉縮(バクシュク)=なわ・ひもでからめる・・・
・「貉子」:小さいむじな、人を罵る語。・・・字通は「カクシ」、大漢和は「バクシ」・・・もう!!、(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
②趾:シ、あし、あと、ねもと
・別に大したことではないが、意味の②に「あと、あしあと、又、物事のあと。」とあって、そのあとに「趾骨」「遺趾」となっているぞ(ーー)
・「趾骨」は、意味①「あし。くるぶしから下の部分」の後に載せるべきでしょ?
・現に、大見出し項目の「趾骨」では「あしの指をかたちづくる骨」とあるんだから・・・。
・単なるミスでしょうけど・・・こういうのが少しでもあると、他のところも気になってしまうんだよな(ーー)
③跛:ハ、ヒ、かたよ(る)
・「跛行」、「跛立箕坐」の「跛」
・漢検2は、音による意味分けはしていないが、大字源・漢字源・大漢和では、
 ア.「ハ」音:足が不自由なこと(辞典には露骨にいやゆる差別用語が列挙されています)
 イ.「ヒ」音:片足で立つこと
 という意味分けになっている。
・漢検2では、
 意味① 片足が不自由なこと。「跛行」
 意味② かたよる、かたむく。片足で立つ。(熟語掲載なし)
・「ハ」音の熟語は「跛行」以外にも幾つかありましたが、「ヒ」音の熟語は「跛倚(ヒイ)」ぐらい・・・意味は、大漢和:①片足で立って物によりかかる、偏倚する ②偏頗なこと (字通では「よりかかる」のみ)
・だとすると、「跛立箕坐」の「跛立」は「ヒリュウ」と読むんじゃないのか、と思って調べたら、大漢和と大字源に「跛立」の熟語があって、「片足で立つこと」となっていた・・・じゃ、「ヒリュウ」?・・・と思ったら、大漢和「ハリュウ」・・・書いて説明してあることと読みがあってないじゃん、どうした大漢和!!・・・他の熟語(掲載割愛)でも「片足で立つ、かたむく」意の熟語で「ハ」読みになっているものがあるので、「ハ」「ヒ」音分けは、それほど厳密ではないのかも・・・ま、いいのかな(ーー)しかし、そうなると、学ぶ方は一定の決まり・法則もないわけだから、苦労することになるが・・・。とりあえず、「跛倚」だけ「ヒイ」と覚えておくか(ーー)

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