鎌倉の山ノ内、建長寺の近くに長寿寺があります。寺の略縁起によりますと、足利尊氏が屋敷跡に1336年に創建し、その子である初代鎌倉公方足利基氏によって七堂伽藍を備えた堂宇が建立されたとあります。境内裏山には尊氏の遺髪を埋葬したお墓があり、観音堂は奈良県の古刹円成寺より室町時代に建立された多宝塔を大正時代に改造移築したものです。
この長寿寺は年に2回しか公開されず、秋は12月2日から4日まで三日間だけ境内に入ることができます。ということで12月3日(土)に長寿寺に参拝しました。紅葉の美しいお寺として有名らしく、境内は多くの参拝客で賑わっていました。足利尊氏の菩提寺といえば京都では等持院ですが、足利尊氏の法名は関東では長寿寺殿とされたのはこの寺の名前が由来だといわれます。
昨日テレビ東京で紹介されたこともあり出かけましたが、私自身はこの時期に境内に入るのははじめてなのですが、紅葉の美しさに驚きました。特に観音堂の後ろからの紅葉の景色は見事。陽光に照らされた裏モミジの姿はいいですね。お寺の注意書きに「撮影目的の方、お断り」とありましたが、思わず一枚。境内のなかの紅葉の美しさでは鎌倉でも一二を争うのではと思った次第です。