鹿島神宮は常陸一之宮。茨城県鹿嶋市にあります。創建は神武天皇即位の年である紀元前660年であり、祭神は武甕槌大神(タケミカツチノオオカミ)。神武天皇東征のおりに武甕槌大神の神威により救われたことから、即位の年にこの鹿島の地に祀り、鹿島神宮を創建したと言われています。気の遠くなるような神話の世界の話です。はじめて参拝しましたが、70haの神域の広さや国重文になっている楼門、社殿、奥宮の建物をみると古来から信仰の対象となった由緒のある神宮であると納得しました。聞けば、平安時代から江戸時代まで「神宮」を社号とするのは、伊勢、鹿島、香取の三神宮だけのようです。
藤原鎌足も参詣したとの伝説もあり、蝦夷地、東国経営の拠点となり、東北開拓の前線守護の役割を担っていたようですが、鎌倉からでも高速道路を使っても3時間弱。前面の太平洋は波が荒く、利根川の河口近くで舟で来るにしても容易ではありませんし、何故この場所なのか?この鹿島の地を選んだ理由があるはずですが、いまだに答えが見つかりません。ただ今回は大鳥居のある西側から入りましたが、かつては東の海側にある御手洗池で禊をしてから参拝したようなので、参拝者は舟を利用したのかもしれませんね。