幼かった時から家には風呂があった。
今にして思えば最初に入ったのは五右衛門と云うものだったと思う。
入ったと書いたが、浴槽が深いだろうから多分父親に抱かれていたのだと思う。
五右衛門風呂の次に記憶しているのは木製で楕円形の風呂だった。
燃料が何だったのかは知らないが、大体の形はしっかり記憶しているし身体を洗ってもらった後、自分一人で入った。
その浴槽の縁が少しずつ腐り、小学生になった頃タイル制の浴槽・浴室に交換するため数日間風呂が使えなくて近くにあった銭湯と云うものに初めて連れていかれた。
私が入ったのは絶対女風呂だ。近くに住んでいた名前までは記憶していないが同級生の女の子と遭遇したからだ。
女の子は遠慮と云うのが無い。
私が母に身体を洗ってもらっている時、浴槽の中からしっかり全てを見ていた。
だから彼女が家族以外で私のチンチンを見た最初の人となった。
このような時、男は損だ。普通にしていてもシッカリし見られてしまう。
イヤラシイと云われるのが怖くて彼女のオマタをガン見するなんて失礼なことをした記憶はないし、もし見てもパッカンされない限り一本の線しか見えなかっただろう。
彼女もウッフンをするには幼な過ぎたからクネクネもせずお互い知らない人のフリをしたし、翌日教室で逢っても特に話題にすることもせず、暗黙の了解でお互い何も無かったことにしたように思う。