「凪良 ゆう」と云う作家の本を初めて読んだ。
2020年の本屋大賞受賞作「流浪の月」の文庫本。
首を傷めて以来、下を向くのが辛いため横になって本を読むので、専ら手にするのは軽くて小さな文庫本だ。
読み始めると、何か嫌な感じ。
幼児誘拐がテーマ?
選んだ本を間違ったかと思いながらも気になって先へ進むと色々なことが分かってくる。
「事実と真実は違う」と無責任に拡散させるネット社会を批判し、今私たちがいるエセ情報に溢れた世の中を再確認させる。
解説者は書いている。
「凪良 ゆう の小説を読むことは自分の中にある優しさを疑う契機となる」と
私は再び、最初のページを開いた。