高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

鳥取、倉吉

2008年04月04日 14時33分07秒 | 職人仲間

44_0021 今回のバタバタの出張の最終目的地、鳥取県倉吉市にある、取引先の「中野竹芸」にやって来た。朝、レンタカーを借りて高速岡山道を北上、どんどん進んでいくと目の前に「大山」が見えてきた。その手前の蒜山高原に今から18年前に一度来たことがある。まだ、山頂に雪が残り雄大な景色が気持ちを和ませてくれる。

2時に中野社長と待ち合わせをしていたが、少し早めに到着。この、中野竹芸さんとは、もう20年以上のお付き合いである。私の所のバッグの手にしている「鳳尾竹」の材料などを分けていただいている。また、反対にうちのバッグを卸している。持ちつ持たれつの関係でる。今回、わざわざ、倉吉まで足を運んだのは、この鳳尾竹の火曲げの技術を教えてもらいに来たのだ。対応してくださったのは、この道50年の池口工場長。物静かな職人さんだ。何時も、私のくどい様な注文にも丁寧に対応してくださっている方だ。

44_0761 此処では、火曲げのやり方は、中野竹芸のノウハウが詰まっているのでお書き出来ないが、私には、やり方や専用の道具、何処に気をつけなくてはいけないのか?などなど、ホントに貴重なアドバイスを頂いた。感謝いたします。

池口さんが一番困っていることは、今まで山陰地方で鳳尾竹を伐採していたのだが、この数年、山が荒れて道がなくなってしまい、安全面で林野庁の立ち入り許可が下りないそうだ。そのため、遠く北海道から鳳尾竹を取り寄せているのだが、身の詰まりが悪く、加工が非常にし難いそうだ。   我々、大分の竹薮も伐採する業者がいなくなり、年々竹薮が荒れている。製品加工だけでなく、それに関わる産業の衰退もこれからの大きな問題になってきている。

本来の予定では一泊して、翌日岡山まで戻り、新幹線で大分に帰る予定であったが、池口さんの御協力で早く用事が済んだため、急遽、その日のうちに大分に帰る事にした。時速140キロで岡山道を南下、岡山発18時11分に滑り込みセーフ!

一日早く家に着いた。しかし、慌しい四日間の出張であった。今夜のジャック・バウアーはゆっくり寝るとしよう。

竹工房オンセ

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