2台の機械を使って厚さ0.8ミリのまで薄くしたヒゴを巾を揃え、角の面を取りやさしくした後、もう一度薄くしていく。ここからはやはり機械では出来なくて手作業になる。
0.8ミリを2枚に剥いで0.4ミリくらいにするのだ。ここからは、竹の繊維に沿ってバランスで剥いでいくのであるが、最近困った事は、私もこの1年で老眼に成りだした。最初の割り込みを入れる時に。0.8ミリの間に包丁を入れにくくなって来たのだ。一度、包丁を入れてしまえば、後は手の感覚だけで薄く薄く剥いでいけるのだが!
最後に半分の厚みになったヒゴを最終的な厚み0.27ミリに仕上げていく。この時は「銑」と言う竹細工独特の道具を使う。刃物を固定しておき、下の鉄板との隙間を調節することで、厚みを決めていく。
これでやっとヒゴの出来上がりである。どんな仕事も下準備で、物事の半分以上は決まってしまう。我々にはこのヒゴ取りが命で、どんなに旨い名人が籠を編んでも、ヒゴが悪ければどうしようも無い。「弘法、筆を選ばず」と申しますが、「竹籠士ヒゴを選ぶ」。
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