アマロ神父の罪

フロリダは　毎日北海道の夏のような　暑さです。東京は　まだ、冬ですか？　湖の　ペリカンはまだ、こちらでゆっくり越冬をしています。
またまた　ガエル　の　映画です。
ストーリーは　単純です。　神父のガエル　が　アメリータ　と　言う女性に恋をして、セックスをして、彼女が　妊娠をして、それで、
堕胎をしようとして、　女性はその手術で　亡くなってしまうというお話。

ガエルは　最初、とても善良な人間のように描かれてます。でも　彼には僧侶として出世しようとする野心もあるという面もあります。そのなかで、綺麗な女性が彼のもとに　現れると、ごく自然にセックスをしてしまうのです。この部分は本当に自然に描かれてます。ガエルの得意の２面性が　現れている感じですね。彼女は単純な女性で、妊娠すると、王子様は彼女をサラって、どこかで幸せに暮らせると夢見ているのですが。でも　彼はもっと現実的なので、堕胎を進めます。

この映画はメキシコの　（たぶん他の国も同じようなもの）キリスト教会の神父のさまざまな　挫折、罪、妥協を描いています。その中でアマロ神父の　突き当たる問題を　私たちに見せてくれます。神父といえども　完璧な人間ではないのです。また、神父も野心をもって生きているのです。野心のためには　堕胎もありうるということです。映画のなかで、ナタリー神父という人物が出てきます。彼は　アマロ神父のたぶん善人の部分を表す人物だと思います。でもその彼は教会から破門されてしまいます。アマロが　野心をまっとうするためには　結局自分の弱い部分を切り捨てるしかないのですね。

この映画は　まじに　見る価値があります。　１００％善人ということは絶対ありえない。　人間は裏表が　あるんだよなあ。