監督・脚本:ギャヴィン・フッド
南アフリカで生まれ、UCLAで学び、
南アフリカに戻って精力的に作品を作っているかただそう。
主人公 ツォツィ:プレスリー・チュエニヤハエ
⇒不仲な両親のもとで育ち、愛情不足に育ったためか、
荒れた生活を送り、有る日、銃で子持ちの女性を撃ち、
車を盗むも、その後部座席には、撃った女性の赤ん坊が。
そこから、物語が展開。
ミリアム:テリー・ペート
⇒赤ちゃんを通じて主人公と親しくなっていく。夫に先立たれ、
赤ん坊と縫製をしながら暮らす。
南アフリカ共和国は、61年までUKの植民地で、離脱してからも、
アパルトへイトという人種差別・隔離政策によって、白人優位の社会が
公然と形成された国である。世界でもっとも格差が激しい国の一つだろう。
階段まで、ヨーロッパ人専用、非ヨーロッパ人専用と二つあったのですから、最悪な政策です。
また、この政策をすすめた少数派白人構成の政府が、(この政策)が延命した理由には、アメリカやヨーロッパの有力各国の存在があるようなのです。なぜなら、金や希少金属などの鉱物資源がこの国にはあったからだそうです。
(資料『世界史研究』山川出版による)。
格差どころか、有色人種を隔離していた国ですから、すごいですね。
テンポのいい曲と、高層ビルが立ち並ぶ都市とほんの少しはなれた
ところに存在するスラム街。
よく撮影できたなーと思いました。
内容は、すこぶる面白い。あれくれた生活を送っていた若い男が、赤ん坊をきっかけに、その赤ん坊をまだ幼かった頃の自分と重ね、そして人間と正面から向き合うことで、人としての感情を取り戻していく。感動しました。