硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

芸術が爆発していた!!

2023-01-24 09:48:47 | 日記
愛知県立美術館で開催されている「岡本太郎展」へ行く。

物心ついた時から「岡本太郎」はあった。記憶にはないが「大阪万博」には行っていて、できたばかりの「太陽の塔」を見ているようである。
しかし、岡本太郎の作品には「なんだか怖い」という意識があり、好きになれなかった。

歳を重ねるにつれ、感性も変わり、芸術に目を向けるようになりはしたが、それでも岡本太郎の前衛的な作品群には「なんだか気味悪く怖い」と言うイメージを払しょくできずにいた。

そして、今回、妻の勧めで行くことになったのであるが、大変心を揺さぶられた。
幼い頃、CMの影響を受けて「芸術は爆発だ! 」と、冗談で言っていたことがあったが、彼の作品は本当に爆発していた。

うねうねした曲線は、目には見えないエネルギーの放射線であろうと思われるし、フォルムを無視して事象を感覚で再構築する表現方法はシャーマニズムに通ずるように思う。

そして、自身の作品を「呪術である」と言葉にしているのをみて、大きくうなずく。

幼い頃に抱いた「なんだか怖い」と言う感覚は、正解だったのである。

歳を重ね、様々な芸術や文化に触れていないと、岡本太郎の内なる「爆発」の断片を観る事は出来ないのだという発見は、僕の心を激しく揺さぶり、作品を見るまなざしが、すっかり変わっている事に気付いた。