硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

田舎の少年に音楽を聴く耳を作った偉大なる人。

2024-12-31 16:13:28 | 日記
今日の朝刊の訃報記事に見覚えのある名を見つけた。

僕がまだ小学生だった頃のいくつかの記憶の中で今でも想い出せる記憶がある。
不思議なことにその前後の記憶は全くないのであるが、その記憶の中の一つに、クラスメイトとの会話で、なぜかウルトラセブンの歌について話したことがある。

それは、僕がクラスメイトに、

「ウルトラセブンが戦ってるときに流れる音楽あるやろぉ、あれのさぁ、あいだのとこあるやん。たーたったたーったたー、たーたったーったーたたぁー、たぁーたったたた、たぁーたたったたー、たったーぁーたたったぁーたたた、たたた、たたた、たたたってとこ。あそこなんか、ええことない? 」と、言うと、とても驚いた表情をして「なんかわからんけど、ようおぼえとんなぁ」と言われた記憶である。

YouTubeの出現と同時に、いろんな音楽がアップされるようになって、最新の曲から昔の曲まで聴ける環境になり、僕もその恩恵にあずがっていた。
そして、何十年かぶりにウルトラセブンのテーマが聞きたくなって検索すると、ウルトラセブンの音楽を愛している人がいて、その動画がいくつかアップされていた。
その中でもオーケストラ演奏の動画が目に留まったので、クリックして目を閉じて聴いてみたのである。

いきなり鳥肌が立つ。そして好きな部分の演奏が流れると感動のあまり自然と涙腺が緩んだ。自分がよいと思った事は時を経ても良いものである。

大人になってからでしか分からない事が多々あるなと思う歳になったこともあるかもしれないが、ウルトラセブンのテーマは特撮のための音楽だけではなく、オーケストラとしての音楽で、僕の中でクラシック音楽を抵抗なく聞ける土壌を作ったのは間違いなく「ウルトラセブンのテーマ」だったのだと確信した。

その作曲者である冬木透さんが亡くなられた。

ありがとうございました。


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