鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4736回】 取り組んでいただいたことの答え合わせは10年後

2023年12月18日 | 住宅コンサルタントとして

住宅会社として何かに取り組んだとして、

その取り組みが成功か失敗かの答え合わせは、

1年近くかかります。

 

私が5年前に各クライアント様に提案させていただいていた、

とある事業との複合業態開発。

 

モデルハウスへの来場増につながったり、

知名度の向上には貢献できていたと思いますが、

取り組んでいただいて5年経過し、

答え合わせをしてみると、ある傾向が見えてきました。

 

それは、「紹介が明らかに増えている」というもの。

 

この業態に取り組んでいただいているクライアント様の

OB様紹介が着実に増えているのですね。

 

5年前の私のイメージとしては、

単純に知名度UPと新規来場数の増加だったのですが、

紹介増につながっているデータを先日、

クライアント様からいただきました。

 

この業態に取り組んでいただいている、

他のクライアントでも検証をしていきたいと思います。

 

また、これは2022~2023年にかけて明確になりましたが、

高性能化、高付加価値化が住宅業界にとって正解で、

ローコスト化を推進していた会社の大半が

現状、かなり苦戦しています。

 

弊社のクライアント様には、

とにかく性能面を欧米先進国並みに高めていく、

ということを昔から推奨してきました。

 

もともとお付き合いがスタートした際は

ローコスト業態だったクライアント様も

現状は性能面を着実に向上され、

価格帯も当初に比べれば相当、上げていただいています。

 

10~15年前に、性能を上げ、売価を上げることに関して、

最初は営業マンなどからも抵抗があったりしましたが、

結果、インフレと資材高騰が重なり、

所得がある一定以上の方しか家を建てられなくなったのです。

 

結果、お客様の層を上げてビジネスを展開していたことで、

2023年も各社様、業績は堅調に推移しています。

 

10~15年前、目先の業績を高めるために

ローコスト住宅に取り組んでいた会社は、

今、かなり厳しいかと思います。

 

スタッフさんの建築知識もあまり上がらず、

扱う商品のレベルも上がっていかないローコスト業態は、

スタッフさんのモチベーションの維持も難しいのでは、

と個人的に昔から感じていたので、

企業として強くなっていく上では難しい、と

昔から思っておりました。

 

なので弊社は、「ローコストに行きましょう!」と

クライアント様に提案したことがありません。

 

2023年時点では、10~15年前の決断は、

正解だったのでは、と思います。

 

そして今、取り組んでいただいていることが

正解かどうかわかるのは、10年後なのです。


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