昨日、お伺いさせていただいていたクライアント様で、
非常に参考になり、また感動したエピソードを教えていただきました。
昨年、東日本で発生した、台風による水害。
いろんな地域で川が氾濫し、水に浸かった場所も
全国各地で連日報道されていたと思います。
昨日、お伺いしていたクライアント様のお客様で、
もともとお客様が購入しようと思っていた土地が、
水に浸かったエリアだったのですね。
ご家族の生活のことを考えると、エリアは最高。
でも、このエリアは、またあれだけの台風が上陸したら、
また水に浸かるかもしれない。
それを避けたいとのことで、水に浸からないように大々的に盛り土をし、
更には土地の周辺に擁壁までやると、1000万程度、かかるとのこと。
お客様は、1000万もの大金をかけて、土地の高さを上げるか、
それともその土地をあきらめて、別の土地にするか、
大いに迷われたそうなんです。
こういう時、皆さまならどういう提案をされますか?
昨日、お伺いしていたクライアント様のスタッフさんは、
「一つの選択肢として、あれだけの台風がまた上陸したら、
もう浸かりましょう」
という考え方もある、とお伝えしたそうです。
というのは、別のエリアで、実際に水害に合われた方の
改修工事をたまたまそのクライアント様で請け負われたのですが、
火災保険と市からの補助金で、実質持ち出しゼロ円で、
改修工事が出来た、という事例をお持ちだったのですね。
そのことをお客様にお伝えし、
数十年に一度の水害に対しての被害を考えて、
不便なエリアに住んだり、
1000万もかけて土木工事をするのではなく、
火災保険の内容を充実させて、最悪水害に合った際も
手元からの持ち出しゼロにする、という方が、
トータルで考えた時、お客様にメリットがあるのでは、
という考え方もあることをお伝えしたのです。
もう、この考え方、お見事だと思いませんか?
万が一の際、冷蔵庫や洗濯機は難しいですが、
本当の貴重品や家族の思い出の品などは、
例えば小屋裏に収納できるようにしておけば、
精神的被害もすこし抑えられるでしょう。
自然の力の前では、人間は無力です。
災害を回避することは難しいですが、
万が一の時に持ち出しをゼロにする提案なら、
我々にできるかもしれません。
視野を広く持って、
お客様がベストな選択ができる提案力を
身につけていきましょう。