鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

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【4894回】 成果も出せていないのに、ヘッドハンターにひっかかる愚

2024年05月24日 | 住宅コンサルタントとして
「あなたの力を必要としている会社があります」
「今よりも収入面でかなりUPした条件です」

なんて言葉を掛けられると、
大して結果を出せていないビジネスパーソンは
おそらく嬉しくなるでしょう。

今、結果が出ていないから、
今の会社での存在感が薄くなっている場合、
そういう言葉をヘッドハンターから掛けられれば、
心が揺らぐこともあるかもしれません。

そして収入が上がるだの、
それなりのポストを用意しているだの、
甘い言葉を掛けられ、魅力を感じる。

でも、世の中はそんなに甘くはない訳です。

現在所属している社員さんの手前、
ヘッドハントしてきたスタッフを
いきなり役職者にした場合、
本人が結果を出せなければ、
当然ながら収入は下がるか、
もしくは居場所が無くなるだけです。

何が言いたいかというと、
ヘッドハントされて会社を移った時点で、
完全競争の世界に足を踏み入れている、
ということになるのです。

すなわち、結果を出し続けなければ、
間違いなく収入は下がり、
居場所が無くなる。

大して実力も無く、現在、売れていない、
すなわちお客様に選ばれていない営業マンほど、
ヘッドハンターの甘い言葉にひっかかってしまう。

何て愚かなことなんだろう、と思ってしまいます。

今から15年ほど前、
現在、超有名な大手ヘッドハント会社が
まだベンチャーだった頃、
その会社を実質立ち上げた社長とお会いし、
食事を一緒にしたことがあります。

その経営者曰く、

「それまで特殊な人脈を持った人しかできなかった、
ヘッドハントの仕事を
普通の社員でもパートでもできるようにしたのが
我が社なんです」

とおっしゃっていました。

すなわち、パートスタッフに片っ端から電話を掛けさせ、

「あなたの能力の高さを知って、
あなたを必要としている会社があります」

という甘い言葉にひっかかった人に
そのヘッドハント会社の社員が会ってその気にさせ、
そこで不動産仲介で言う売り物件を集める。

一方、いろんな会社の経営者宛てに
片っ端から手紙を書き、電話を掛け、
こんな優秀なスタッフを当社は紹介できる、
と営業し、経営者をその気にさせ、契約する。

それをしくみ化したのが我が社だと・・・。

「あなたの能力を必要としている」という会社は、
あなたに声を掛けてきた時点で存在していない、という現実を
ビジネスパーソンは知っておいた方が良いでしょう。

大した成果を出していないのに、必要とされる訳はないのです。

というか、こういう世の中のしくみすら分かっていないから、
お客様に選ばれない(=売れていない)のかもしれませんね。

本当に必要とされているのは、
実績面でも人間性の観点でも圧倒的なレベルの方です。

そういう方は今の会社で十分に評価されていて、
更に待遇も良く、居場所もバリバリあるので、
甘い声にひっかからないのです。

これが現実。

大した成果も出せていないのに、
甘い言葉をかけてもらえる訳などない、ということを
ビジネスパーソンは理解しておきましょう。

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