龍の髭
龍の髭がのさばってきてちょっと困っています。
前庭のブロック塀のこちら側は塀のおかげですっかり日陰です。
そのため育つ植物は限られていて、
この家に住み始めた当初はニワトコの木や金マサキが生えていた場所に
いつの頃からか龍の髭が住み着きました。
秋にはラピスラズーリのような美しい青い実をつけるので
なかなかいいじゃないか、などと思っておりました。
ところが年毎にどんどん繁殖して去年あたりからサクラソウを脅かすようになってきたのです。
花の季節が過ぎればもうその花の存在をすっかり忘れ、
次に開く花に夢中になってしまう人間の浅はかさで
時が過ぎまた春になってみれば
今年はサクラソウが少ししか出ていません。
あれがっかり。
もっと早く龍の髭をなんとかすればよかった、と
後悔先に立たずのことわざ通りです。
情けない。
今年なんとかしなければもう来年はサクラソウが絶滅してしまうかもしれません。
それは絶対にダメ。
このサクラソウは私がここに時に既にこの場所に住んでいた先輩です。
もう何十年も生きてきた古株をできれば絶やしたくないのです。
龍の髭には申し訳ないがちょっといじめるしかないでしょう。
他に移ってもらいます。
昨日、近所のオジが立ち寄って茶飲み話にその話が出ました。
心にもなかったのですが、
「いっそ、他の植物を諦めて龍の髭だらけにしてやろうか」と
オジに向かってそう言うと、
「やめてくれよ、気持ち悪い。この場所がこいつらだらけになったのを想像してみなよ、気持ち悪いじゃないか」と言うではありませんか?
「へ?気持ち悪い?」
最初にその反応か。。。。
そこへ家人がやってきました。
ここが龍の髭だらけになったらどう?と質問してみました。
すると、「🤔、良いかもしれない」と言うのです。
真逆の反応ですよね。
オジさんは
「そうかな?今みたいに色んな草花があるから綺麗なのであって、龍の髭だらけってやっぱり気持ち悪くない?」
となおもそう主張するのです。
そうなんだ。
彼の意見ではそうなのです。
私も別に気持ち悪いとは思いませんけどね。
人それぞれってことでしょう。
よくよく聞いてみるとどうも理由は龍の髭の形にあったみたい。
丸く茂るのでその下に蛇とかカエルとか住み着くんじゃないかと
そんな想像をたくましくしたようです。
しかし一瞬の間によくそこまで考えるよな、
それもお門違いのことをさ。
オジよ。
あなたはとても良い人だけどその発想に時々ついていけません。
嗚呼。
その辺りには雑草と戦いながらも結構色々な花が残っています。
そう言う植物をなくしてしまうことできません。
何もしなくても毎年勝手に咲いてくれる花たちには感謝しかありませんよ。
買ってきた植物はひ弱で手をかけてあげないと越冬できなかったり、
ひ弱で雑草に弱く栄養も必要とします。
そういうのは性格的に向いていないような気がするの。
だからこうして勝手に咲いてくれる花たちは本当にありがたい存在なのですわ。
感謝感謝。
の気持ちで龍の髭には申し訳ないが
退治退治でございます。
ごめんね。
調べてみると龍の髭は踏まれるのに弱いのだそうです。
申し訳ないけど踏ませていただきました。
中に何も隠れていないか一応棒でつついてから足踏みしたわ。
万が一ってこともありますからね。ふふ